研究課題/領域番号 |
23K16439
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 |
研究代表者 |
北川 恵 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 講師 (70347540)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 胃切除術後患者 / 食べ方 / 食事支援 |
研究開始時の研究の概要 |
胃切除術後患者の食事支援は、患者が術後の生活の質を最善の状態に維持できるような指導・支援を行う必要がある。しかしながら医療者が患者に行う食事指導は、対象者の背景に依らない画一的な内容にとどまっている。本研究では、患者の個別性を踏まえたカスタム型の食事指導・支援を展開するために、「食べ方」の問題タイプの類型化を試みるとともに、「食べ方」の問題タイプに応じた対応策までをセットにしたプログラムを構築することである。先行研究で得たインタビューデータを基に、「食べ方」を構成する因子を基に、本研究では質問紙調査により因子間の関連性を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
胃切除術後患者は、胃機能の消失により腹痛、下痢、ダンピング症候群、吐き気といった症状を呈する胃切除後障害(Post-Gastrectomy Syndrome;PGS)を生じることがあり、QOL低下が問題になっている。PGSは、食事摂取を引き金に症状が出現することが多く、患者は「食べ方」を調整することが求められる。しかしながら、患者の「食べ方」は多様であるため、医療者は個別性を考慮した食事支援が求められる。 本研究では、質問紙調査に向けて「食べ方」を構成する因子を探索すること、症状出現と食べ方の仮説生成を目指して対象者に対するインタビューを継続している。 インタビュー方法としては、PGSAS45(胃術後症候群評価尺度)を用いながら、強く症状が出現している時にはどのような食べ方をしているのか、食事摂取量、食事摂取の速さ、食事内容、食事回数、その他食事関連内容の側面から聞き取りを行っている。 現在12名のインタビュー結果からPGSASレーザーチャートを分析したところ、症状出現にパターンが形成され、ダンピング型、食事愁訴型、排便(下痢・便秘)型、逆流型(逆流便秘型、逆流食事型)が見いだされた。特に逆流型については、食事摂取をきっかけとしてに出現するパターンと、便秘症状を基に食事摂取がトリガーになり逆流している二つのパターンがあった。また、便秘症状が強い人は逆流に限らず同時に症状が出現していた。 現在は、パターンにつながる「食べ方」を分析を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビューは、一人にあたり約1時間は要すること、進行がんや抗がん剤使用者を除外要因としているため対象者が限られること、私の業務上、現場でのデータ収集が1-5月に限られることなどの理由によって、インタビューの予定数をまだ終了できていないため。
|
今後の研究の推進方策 |
インタビューデータの分析を、症状パターンの仮説形成、「食べ方」の因子探索の観点から進めていく。これらのデータから質問紙の作成を行い、観察研究をすすめていく。
|