研究課題/領域番号 |
23K16464
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
高山 充 東邦大学, 看護学部, 助教 (20623424)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 客観的臨床能力試験(OSCE) / 看護教育 / 小児 / 教育評価 / カッパ統計量 / シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
小児看護学実習前に看護学生の臨床能力を評価するための客観的臨床能力試験(OSCE)プログラムを開発し、プログラムとその評価の信頼性を明らかにする。 研究Ⅰでは小児看護学実習施設のスタッフへ聞き取り調査から改良版小児看護学実習前OSCE(改良OSCE)を作成する。研究Ⅱでは看護学部3年生を対象に改良OSCEを実施し、プログラムを評価する。研究Ⅲでは改良OSCEで評価者2名が同時に受験生1名を採点した成績評価の差異を明らかにし、看護学生の臨床能力を適切に評価するための改善策を検討する。 本研究は看護学生の臨地実習前に習得すべき臨床能力の把握、ひいては臨地実習における看護学生の臨床能力の担保に貢献する。
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研究実績の概要 |
初年度である2023年度は、計画通り文献検討および現行OSCEの評価を行った。文献検討においては、看護教育においてもOSCEやOSCE評価に関する報告が増えてきていた。しかしOSCE評価の方法についてはまだ十分な検討がなされているとは言えず、各教育機関が試行錯誤している状況であった。実習病棟スタッフへの聞き取りでは病棟スタッフが実感できるようなOSCEの効果が乏しかった。病棟管理者や臨床実習指導者を通してOSCEの内容についてスタッフに伝えていたが全スタッフが学内教育について十分に把握できていなかったことが大きな影響を与えていた可能性が高い。そのため2024年度からは病棟スタッフに対して伝える内容および方法について再検討が必要と考えられる。 また2023年度は授業時間や授業構成の都合上、モデル人形を用いたOSCEを行わず、VRゴーグルを用いたシミュレーション課題2題のみを実施した。2022年度にはモデル人形を使用したOSCEおよびVRゴーグルを用いたシミュレーション課題の両方を実施したため、現行OSCEの評価にあたっては2022年度と2023年度の両方を評価対象とした。その結果、両年度のプログラムでは共に臨床推論能力の目標達成度が低く、次年度以降の強化が必要であることが明らかになった。2022年度と2023年度において、モデル人形を用いたOSCEの実施による明確な差があるとは言えなかった。2024年度は評価を踏まえOSCEの改良を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述の通り現行プログラムの評価は進んでいる。しかし2023年度は当初の予定と異なりVRゴーグルを用いたシミュレーションのみとなったため、完全に計画通りとは言いがたい。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は病棟スタッフへの説明やOSCE課題の選定、臨床推論能力の強化など、前述の課題に対応したプログラムを作成し、実施する予定である。
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