研究課題/領域番号 |
23K16472
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
日達 真美 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (10910698)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | プレコンセプションケア / 母子保健 / 健康教育 / 学校保健 / アジア |
研究開始時の研究の概要 |
生殖可能年齢の女性の貧血有病率は高く、妊娠前からの栄養改善が急務であり、母子保健教育はその対策の1つであるが期待する効果に繋がっていない。一方、妊娠前の良好な栄養状態と行動が、母子の生存と健康に重要であることが明らかにされ、妊娠前の男女に医学的・行動学的・社会的な保健介入を行う「プレコンセプションケア」の導入が推奨されているが、その内容は妊娠期までに偏重していることや、地域特性への配慮不足、習得機会に課題が残る。以上から、本研究では、プレ妊娠期の男女向け「プレ母子保健教育」カリキュラムの開発と実施、その効果の検証に取り組む。
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研究実績の概要 |
2023年度は、本研究の目的である包括母子保健カリキュラム作成のための、基礎調査を行った。具体的には、研究対象国であるラオス/ネパールの保健省や国際機関等発行の政策、実施ガイドライン、マニュアル、母子手帳等をインターネットを利用して収集し、現行の母子保健教育の内容・実施方法の把握を行った。特に、ネパールにおいては、「Nepal Safe Motherhood and Newborn Health Road Map 2030」、「National Medical Standard for Maternal and Newborn Care」、「Maternal Health Care in Nepal:Trends and Determinants」を中心にレビューを行った。ラオスについては、「National Strategy and action plan for integrated service on reproductive, maternal, newborn and child health 2016-2025」、母子手帳と医療スタッフガイドを入手し、レビューを行った。また、本研究の対象者である、妊娠前の男女に医学的・行動学的・社会的な保健介入を行う「プレコンセプションケア」の低中所得国における実施状況とその効果が体系的に整理されていなかったために、誰を対象として、どのような介入が行われ、どのような効果が報告されているかを明らかにするためにpreconception care、preconception counseling、preconception intervention、preconception educationをキーワードとして低中所得国で行われた介入研究のスコーピングレビューを実施し、現在解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インターネットで得られた文献のレビューに、予想よりも時間がかかったため。さらに、当初は予定していなかったが、今後のカリキュラム作成に当たり、低中所得国におけるプレコンセプションケアについて、体系的に理解することが必須であると考え、スコーピングレビューを追加して実施し、当初予定していた現地調査まで行うことが出来なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、現地での調査を行う。具体的には、保健センター職員及び教員を対象として実施している健康教育の内容・方法・資料等、プレ妊娠世代の慣習や課題、妊娠・出産・子育てに関する慣習や課題、感染症に関連した健康教育の実施状況についてキーインフォーマントインタビューを行う。さらに介入前調査として、プレ妊娠世代の栄養状態、包括的母子保健の知識・態度・行動に関する質問紙調査を教員養成機関の学生を対象として行う。よって、年度前半は、日本及び研究対象国での研究倫理委員会への申請をはじめとする事前準備を行い、後半は渡航をして現地調査を行う。
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