研究課題/領域番号 |
23K16530
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
松井 菜摘 武庫川女子大学, 看護学部, 講師 (90806803)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 産後 / 女性 / 精神的な不調 / 気づき / 対処行動 / 産後うつ / 産婦 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国の妊産婦死亡の約3割を占める自殺の主な要因である産後うつ病は、10~20%と発症頻度が高く、児童虐待等への影響も懸念されるため、対策が急務である。2017年度からの産婦健康診査事業の開始に伴い、産後早期から産後うつ病のスクリーニング(EPDS)が行われ、専門職が産後うつ傾向に気づく機会は増えたものの、産婦の気づきと対処行動を促すための支援は行われていない。 本研究では、抑うつ症状に対する産婦の気づきと対処行動の実際、さらに産後うつ傾向と関連を明らかにするため、産後にうつ傾向が見られた産婦、保健師を対象とした面接調査、および産後4か月の産婦全数を対象とした自記式質問紙調査を行う。
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研究実績の概要 |
2023年度は、産後に精神的な不調のあった産後1年未満の女性を対象に、産後の女性の精神的な不調に対する気づきと対処行動の実際を明らかにすることを目的として、半構造化質問紙を用いた面接調査を実施した。研究協力の承諾が得られたA市にて、産後2週間および1か月時に実施される産婦健康診査のいずれかにおいて、産後うつ病質問票(EPDS)に回答し、その後保健師による家庭訪問を実施した者に対し、家庭訪問を担当した保健師から直接、研究参加者募集文書を配布した。研究参加の意思を示した者には、家庭訪問にて文書を用いた説明を行った。研究同意の得られた者に対し、作成したインタビューガイドを用いて一人当たり60分程度の面接調査を行った。調査内容は、基本属性、精神的な不調に対する気づき(気づいた時期やきっかけ、自覚症状等)と対処行動(育児や生活における考え方や行動の変化)とした。 2024年度も、引き続き面接調査を実施する。面接調査実施後には、語りの内容を逐語録としてデータ化して質的帰納的分析を行い、研究成果を学会発表や論文投稿等により公表するための準備を進める。また、2024年度は産後に精神的な不調のあった女性を支援した経験がある保健師に面接調査を実施するための準備を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画通り、2023年度に所属の倫理委員会の承認を得て、面接調査を開始することができた。一方で、調査の開始時期が遅れたこと、対象者が見込みよりも少なく、研究参加への同意が得られた者は2024年3月末時点で1名のみとなっていることから、やや遅れて進行していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度も、引き続き面接調査を実施し、その後に語りの内容を逐語録としてデータ化して質的帰納的分析を行い、研究成果を学会発表や論文投稿等により公表するための準備を行う計画である。加えて、産後に精神的な不調のあった女性を支援した経験がある保健師に面接調査を実施するための準備を行っていく予定である。 2024年度の具体的な研究スケジュールは、4月から12月までの間に産後に精神的な不調のあった女性を対象とした面接調査、1月から3月までの間にこれまでの面接調査のデータ分析を行い、同時に産後に精神的な不調のあった女性を支援した経験がある保健師に面接調査を実施するための準備を進めていく。
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