研究課題/領域番号 |
23K16544
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 山形県立保健医療大学 |
研究代表者 |
鈴木 栄三郎 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (20823298)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 運動観察 / ミラーニューロンシステム / tDCS / ミラーニューロン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,中等度から重度の運動麻痺にも適応可能な運動観察療法とその神経基盤とされるミラーシステムの腹側運動前野(PMv)へのtDCSの併用による,観察学習効率の最適化に基づく新たなリハビリテーション戦略を提案するものである.まず,健常者を対象に,この治療戦略におけるミラーシステムの関与と,観察する動作とこれにより学習されるパフォーマンス間のバイオメカニカルな効果(運動学・運動力学)を検証する.最終的には重度から中等度の脳梗塞患者を対象に,重症度に応じた運動観察療法とPMvへのtDCSの併用による上肢機能回復への効果をランダム化比較試験で明らかにする.
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研究実績の概要 |
本研究は,中等度から重度の運動麻痺にも適応可能な運動観察療法とその神経基盤とされるミラーシステムへの経頭蓋直流電気刺激(tDCS)の併用による上肢運動機能への効果と作用機序を明らかにするものである.具体的には、①運動特性に応じた運動観察とミラーシステムへのtDCSの併用が脳卒中後の重度から中等度の上肢運動麻痺の回復を促進できるのか,②その効果機序としてミラーシステムとしての機能が関与するのか,③観察する動作の運動学もしくは運動力学特性に応じたパフォーマンスへの効果が生じるのかを明らかにする. 今年度は,目的の②,③の達成に向けて,健常者を対象とした基礎研究を計画し,観察動画の作成および手の動作のパフォーマンス評価システムの構築を行った.観察動画は,手や指の動きを強調する動画と,手で握るもしくは指でつまむといった力発揮に伴う皮膚の色や形状変化を強調する動画を作成した. パフォーマンス評価では,運動学的指標(指の空間的な動き)として手袋型慣性センサーによる指運動の計測環境と運動力学的指標(力発揮)として握力,ピンチ力をリアルタイムに計測できる環境を構築した. 現在,運動力学的な力発揮制御能力を定量的に評価する運動課題および計測システムを作成している.ランダムに変化する力発揮のタイミングや強さを画面上のカーソル軌道で視覚的に呈示し,被験者はこの標的軌道を自身の力発揮のタイミングと強さによる操作カーソルで追従する課題とし,標的と操作カーソル軌道の軌道誤差を算出する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り,健常者を対象とした基礎研究の準備や予備実験が進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
計測環境が整い次第,運動観察とミラーシステムへのtDCSの併用による上肢運動機能への効果と作用機序を検証する実験を開始する.特に,運動観察での運動学的もしくは運動力学な情報を含む動画観察とミラーシステムへのtDCSの併用による介入が,運動学的および運動力学的なパフォーマンス変化に及ぼす影響を明らかする.
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