研究課題/領域番号 |
23K16590
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 湘南医療大学 |
研究代表者 |
下田 栄次 湘南医療大学, 保健医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻, 講師 (90817686)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 災害時要配慮者 / 避難所 / 福祉避難所 / 支援ニーズ / リハビリテーション支援 |
研究開始時の研究の概要 |
災害時要配慮者への支援に関する課題として,支援ニーズと支援のミスマッチにより,一時期に支援が偏重および重複し,二次的な障がいを増やしている現状にある。原因の1つに,要配慮者を支援するためのシステムとして避難所と福祉避難所との連携に問題があり,保健医療福祉の連携が不十分である点が挙げられる。本研究では,避難所と福祉避難所が想定している開設時期および受け入れ可能な期間と要配慮者の対象について,現状を明確にし,被災混乱期以降のフェーズにつながる保健医療と福祉をシームレスにつなぐ支援体制を構築する。また,要配慮者の支援ニーズに合致した避難所,福祉避難所間のネットワークの構築,連携強化を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、要配慮者の中でも特に、障がい児・者および難病患者の支援ニーズを確認し、避難所および福祉避難所に潜在している問題の解決を図ることを目的としている。具体的には①応急修復期から復旧期、復興期における長期に渡る災害フェーズにおける要配慮者への具体性のある支援計画を策定する際の課題の可視化と共有と②避難所と福祉避難所間の連携強化、避難所および福祉避難所の役割や機能を周知させるとともに、障がい児・者や難病患者に限らない乳幼児や高齢者,妊産婦に対する実効性のある要配慮者支援体制を構築すること、である。 2023年度は、神奈川県のホームページにて公開されている施設情報より取得した神奈川県全域の避難所および福祉避難所,各800施設の計1,600施設を無作為に抽出し、リスト作成を行った。また送付する質問紙調査(以下,アンケート)には、これまで地域で実施した実績のあるアンケートを基に感染対策の項目の追加を検討した。倫理的な配慮として、個人あるいは個別の施設が特定できない形で集計・分析する旨を記載する方法で作成を行った。モディファイしたアンケートは、所要時間10分程度で回答可能な内容とし、基本属性5問、設問11問とした。 ①基本属性 :施設分類,所属スタッフの人数,災害時に予定している避難者の受け入れ規模,保健医療福祉の専門職の配置(福祉避難所)②大項目:災害対策マニュアル等の有無,避難所および福祉避難所としての整備状況,想定している開設時期と期間,災害対策への関与と連携の状況(周辺地域・行政・関連団体),神奈川県の地域防災計画や災害医療救護計画の周知
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、神奈川県のホームページにて公開されている施設情報より取得した神奈川県全域の避難所および福祉避難所、各800施設の計1,600施設を無作為に抽出し、リスト作成を行った。この避難所・福祉避難所のリスト作成に当初予定よりも2か月ほど時間を要したため、当初の研究計画で策定した予定よりも遅れが生じている。加えてアンケートにおいても、これまで使用してきた内容をモディファイしたため、1か月程度の時間を要した。 また、2024年1月1日に発災した能登半島地震における実災害対応として、災害支援活動を継続的に行っており、2024年1月以降、本研究における実務的作業の頻度を減らしている状況が続いているため研究計画にやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の予定として、研究責任者が所属する機関の研究倫理審査を経たのち、2023年度に作成した避難所および福祉避難所リストを基に作成したアンケートを2024年9月までを目途に順次送付する。2024年10月以降は順次、回収と集計、および分析を行う予定である。
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