研究課題/領域番号 |
23K16611
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山科 俊輔 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 研究員 (20911233)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 歩行パターン / 機械学習 / マーカレスモーションキャプチャシステム / 評価 / 重症度 / 歩行データ |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節(KOA)に対して早期発見・早期対策を講じるために汎用性の高いマーカレスモーションキャプチャシステムと機械学習を用いて新たな評価方法を構築する。歩行パターンに着目し,KOAとそうではない人の特徴やKOAの重症度を推定する。これらが可能となれば簡便に計測でき,幅広い対象者の計測が実施できる。延いては単純レントゲン検査を実施する以前に,KOAのスクリーニングが可能となる。本研究はKOAの早期発見・早期対策に繋がる知見を提供できると考える。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,変形性膝関節症患者の歩行パターンから疾患罹患の有無や重症度を機械学習を用いて推定することと,推定されたモデルの妥当性を検証することである。計測する対象者は,変形性膝関節症患者および健常高齢者である。マーカレスモーションキャプチャシステムを使用した歩行パターンの計測,解析を計画している。 2023年度は,計測の準備(機材の操作方法等,計測者の修練),プロトコールの作成,倫理審査,健常高齢者のリクルートおよび計測を実施した。 計測の準備は完了し,倫理審査委員会の承認を得た。加えて,自治体の支援や計測の協力施設が見つかり,6月より健常者のデータ収集を開始した。変形性膝関節症患者のデータ収集は2022年より継続して行なっており,2023年度も同様に実施した。現在の進捗状況は,健常高齢者のデータが67例,変形性膝関節症患者のデータが73例であった。 データの一部を使用し,スマートフォンカメラで撮影した動画から,変形性膝関節患者の歩行パターンをいくつか算出し,重症度(軽度と重度に分類した)の関連があるかについて検討した。歩行時の立脚期中の膝関節の伸展角度が少ない者ほど,変形性膝関節症の状態が重度であるという知見を得た。研究成果は学会で発表した。現在は。論文投稿に向け準備を行なっている。 健常高齢者と変形性膝関節症患者の歩行パターンの違いについては,現在中間解析を実施しており,2024年度の学会発表,論文投稿につなげていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
自治体の支援や協力施設が早急に決まったため,当初の計画よりも順調にデータ収集が進んでいる。現在は健常高齢者67例,変形性膝関節症患者73例である。2024年度も継続できる研究体制が整っている。 また,解析に関しては中間解析を実施している状況であり,研究成果の公表も予定通り進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は地域の測定会を4回計画しており,120例程度のデータ収集を見込んでいる。年度末のデータ収集目標は健常高齢者120例,変形性膝関節症患者100例とする。一部は縦断データの収集が見込めることから,予後予測に言及する内容の公表も可能と考えている。 学会発表,論文投稿を進めていく予定である。
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