研究課題/領域番号 |
23K16614
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉田 直心 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 客員研究員 (00974081)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 体性感覚時間識別覚閾値 / 皮質感覚野 / 運動学習 / STDT / 皮質運動野 / 体性感覚誘発電位 / 一次体性感覚野 / 感覚運動統合 |
研究開始時の研究の概要 |
感覚機能を客観的に評価することは,運動機能と比較して難しく,運動制御と感覚機能との関連については十分に検討されていない.触覚を時間処理能力の観点から定量的に示す指標の1つに体性感覚時間識別覚閾値(Somatosensory Temporal Discrimination Threshold: STDT)がある.STDTは,そのメカニズムの解明も進んでおり,有用かつ信頼性のある指標とされている.本研究では,運動学習によるSTDTの変化がその制御の中心となる一次体性感覚野(S1)や一次運動野(M1)の興奮性とどのように関連しているかを明らかにする.
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研究実績の概要 |
運動制御では、運動機能のみならず感覚機能も重要な役割を果たしている。特に感覚機能の中でも触覚は、物体の操作を含む巧緻動作の遂行に深く関与している。このため、触覚が中枢神経障害や末梢神経障害などにより障害されると、巧緻動作や日常生活動作などに障害を引き起こす。したがって、触覚の評価と治療はリハビリテーションにおける重要な課題であるが、筋出力や筋活動などを直接評価することが可能な運動機能と比較して、触覚を含む感覚機能の客観的評価は難しく、運動機能と比較して運動制御との関連性などについてこれまであまり検討されていないのが現状である。そこで、本研究の目的は、巧緻運動を用いた運動学習における、触覚の時間処理能力の中枢神経系の変化を検討するために,健常者を対象に、(実験1)運動学習前後でのSTDTの変化と、その制御の中心となる一次体性感覚野(S1)の興奮性の変化との関係を検討すること、(実験2)運動学習前後でのSTDTの変化と、運動制御の1つの指標である一次運動野(M1)の興奮性の変化との関係を検討することである。 本研究の意義および重要性として、本研究の結果は、巧緻動作の運動学習における感覚機能の関与のメカニズムを解明する足掛かりとなることで、運動学習関連の研究の発展に寄与し、将来的には感覚障害のある中枢神経疾患患者の評価・治療に与することが期待出来る研究であることである。 本研究は実験1を令和5年度から令和6年度前半に実施し、実験2を令和6年度から令和7年度前半に実施する3年間の研究スケジュールとしている。 現在、予備実験を終了し、本実験を実施している。現在、運動学習群6名、コントロール群3名のデータ収集を終えた。引き続き、実験を実施し、被験者を増やし、解析、学会発表、論文作成をする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
・予備研究、本研究共に、被験者不足により、研究が遅れている。 ・希望物品を購入したが、納品に時間がかかったため。
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今後の研究の推進方策 |
被験者不足により、研究が遅れている。現在当該施設の当該専攻の学生等を対象としている。所属大学の教員、および、共同研究者の当該施設の教員との相談の上、今後、被験者の募集を、他の専攻や学部の学生等へも広げることとした。
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