研究課題/領域番号 |
23K16634
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 珠緒 東北大学, 大学病院, 講師 (20529698)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サルコペニア肥満 / 包括的リハビリテーション / 肥満症 / マイオカイン / アディポカイン / 骨格筋量 / 体脂肪量 |
研究開始時の研究の概要 |
サルコペニア肥満は体脂肪蓄積と骨格筋減少の両者を併せもつものとされ、肥満のみやサルコペニアのみの人と比べて、転倒、フレイルや日常生活動作低下を来しやすく、死亡のリスクが高くなる。サルコペニア肥満の治療は食事療法と運動療法が中心となるが、病態改善に向けた治療プロトコールは未だ確立されていない。 本研究では、サルコペニア肥満に対し運動療法を中心とした包括的リハビリテーションを実施し、治療の有効性を多角的に検討する。
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研究実績の概要 |
サルコペニア肥満の病態は未だ解明されていないが、肥満または糖尿病がサルコペニアを引き起こすメカニズムとして、炎症・ストレスシグナル、インスリン作用不足、高血糖などが想定されている。また、骨格筋から分泌されるマイオカインと脂肪組織から分泌されるアディポカインがサルコペニア肥満の病因に関与している可能性がある.マイオカインの分泌は加齢と共に減少し、サルコペニア肥満はマイオカイン分泌障害と関連する。サルコペニア肥満では骨格筋と脂肪組織の量的バランスが崩れており、骨格筋と脂肪組織から分泌されるマイオカインとアディポカインも不均衡状態になっていると考えられる. サルコペニア肥満の治療は食事療法と運動療法が中心となる。多くのマイオカインは筋肥大や筋再生を促進する方向に働き、運動刺激により骨格筋からの分泌が増加する。 本研究では、サルコペニア肥満患者に対する包括的リハビリテーション(食事療法、運動療法など)の有効性を、マイオカインとアディポカインの変化、代謝の変化、体脂肪分布の変化などから検討する。サルコペニア肥満患者に対し包括的リハビリテーション介入を行い、マイオカインとアディポカイン、体組成、糖脂質代謝、インスリン抵抗性など多くのパラメーターを比較検討することで有効性の機序を解明する。 今年度は、研究に向けた情報収集を行い、研究計画書を当院倫理委員会に申請、承認され、研究を開始した。研究計画にご同意いただいた患者様に対し、食事療法や運動療法(有酸素運動、レジスタンス運動)などから成る包括的リハビリテーションを実施し、介入前後の体組成変化やマイオカイン・アディポカインの測定などを進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、本研究の為の情報収集を行い、研究計画書を作成し、当院倫理委員会で承認された。既に研究を開始しており、研究計画にご同意いただいた患者様に対し、包括的リハビリテーション前後の体組成変化やマイオカイン・アディポカインの測定などを進めている。研究計画は、おおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、他科との連携を密にとり、研究計画を進めていく予定である。次年度も、肥満・サルコペニア肥満症例に対し包括的リハビリテーションを行い、介入前後のマイオカインとアディポカインや代謝測定、体組成の変化等を解析していく。肥満症例とサルコペニア肥満症例でのマイオカインとアディポカインの変化の違いについても調べていきたい。また、運動療法の種類や量と、マイオカインとアディポカインの変化の関連についても解析していく予定である。
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