研究課題/領域番号 |
23K16642
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
内藤 裕之 広島大学, 病院(医), 助教 (00963753)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / L-アルギニン塩酸塩 / 栄養 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者20名を対象とし、全例にL-アルギニン塩酸塩を摂取する単群の介入研究で前後比較試験である。全例、栄養アセスメントを行い、L-アルギニン塩酸塩を3ヶ月間摂取する。栄養状態を包括的に評価するControlling Nutritional Status (CONUT) scoreを用いて経時的に栄養状態を評価し、L-アルギニン塩酸塩の安全性の検証、栄養状態・転帰改善効果、ALSのバイオマーカーの推移を検討する。また、ALS患者への栄養介入に有用な因子を確立することを目的としている。
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研究実績の概要 |
本研究では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象にL-アルギニン塩酸塩の介入を行い、安全性の検証、栄養状態・転帰改善効果、種々の指標の推移を検討することを目的とした。 本研究で使用するL-アルギニン塩酸塩はALSに対する適応がなく、安全性や栄養状態の改善効果を評価することから未承認医薬品を用いた介入研究(臨床研究法に基づく特定臨床研究本研究)に該当する。そのため、2023年度は、特定臨床研究開始のために研究計画書を作成した。「筋萎縮性側索硬化症患者に対するL-アルギニン塩酸塩介入後の安全性と栄養状態改善効果に関する前後比較研究」として広島大学倫理委員会に提出し、2023年3月8日承認、jrCT公表を行った。症例数設計は統計解析に結果20名となった。2023年5月25日に症例登録を開始した。登録が速やかに進み、2023年10月26日、最終症例(20例目)の登録を行った。研究の方法は、ALS患者に対して同意取得後、全例に栄養アセスメントを行い、補助食としてL-アルギニン塩酸塩15g/日を3ヶ月間追加摂取する。そして、3ヶ月後に安全性とアウトカムを評価し、介入前後で比較検討した。2024年2月1日時点で、20例は全過程完遂している。本研究の主要評価項目は、L-アルギニン塩酸塩の安全性としている。副次評価項目は栄養状態(CONUT score、Body mass index、Mini Nutritional Assessment、体脂肪量)やALSの転帰(ALSFRS-RやALS関連イベント発症の有無)への影響を挙げている。最終症例完遂後より、データ解析を開始した。2024年中にデータ解析を終了し、成果報告(学会発表、論文発表)をする見通しである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特定臨床研究の諸準備を終え、倫理委員会での承認、jRCTに公表した。登録が速やかに進み、2023年10月26日に最終症例の登録を行った。L-アルギニン塩酸塩の3ヶ月間の投与を終了した。2024年度から研究についてのデータ収集や解析をすすめており、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
探索項目であるL-アルギニン塩酸塩投与によるALS患者の転帰や各バイオマーカーの変化、栄養と関連する因子の抽出などを検討中である。今後、関連研究の論文執筆、学会発表をすすめる。
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