研究課題
若手研究
認知症発症に伴う認知機能低下には補酵素であるNAD+の減少と、NAD+の減少による炎症性サイトカインの分泌増加に起因すると考えられている。一方、定期的な運動は加齢による認知機能低下の予防手段として用いられるが、運動の抗老化効果におけるNAD+の役割については未解明な部分が多く残っている。本研究では、加齢マウスにおける定期的運動がNAD+合成経路の律速酵素NAMPTを増加させ、これが血液を巡って脳内NAD+の増加に寄与するか検討する。そして、脳内NAD+の増加が、記憶・認知機能を担う海馬の炎症誘発性サイトカイン発現を抑制させることで、最終的に加齢に伴う認知機能低下の予防効果を明らかにする。