研究課題/領域番号 |
23K16750
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 神戸医療未来大学 |
研究代表者 |
西本 浩章 神戸医療未来大学, 人間社会学部, 講師 (60973948)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 疲労骨折 / スポーツ傷害 / 予防トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
近年,スポーツ傷害の予防トレーニングに関する研究は多くされているが,下肢疲労骨折に対応した予防プログラムは未だ開発されていない.そこで,本研究は下肢疲労骨折の予防トレーニングとして,相撲の鍛錬法である四股に着目して傷害予防プログラムを作成し,高校から大学の運動部を対象にコントロール期間6ヶ月終了時点とトレーニング実施期間6ヶ月終了時点で対象者の足趾筋量と筋力,バランス力,各期間中傷害の有無を比較することでその効果を検証することを目的とする.
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研究実績の概要 |
疲労骨折はアスリートだけでなく運動をあまり実施しない者も高強度の運動を実施することで発症する危険性がある.しかし,疲労骨折の予防として検証されたストレッチや筋力トレーニングはほとんどなく,疲労骨折に有効な予防トレーニングは開発されていない.そこでアスリートだけでなく老若男女,より多くの人が活用しやすい下肢の傷害予防トレーニングとして,実施に特別な用具を必要としない相撲の鍛錬法である四股に着目して,その効果を検証することを目的とする. 2023年度の研究実績としては,四股トレーニングの有用性を明らかにするために,大学学部3年生と4年生,50代男性の計59名を対象に四股トレーニング群と足趾トレーニング群の2群に分類して4週間の介入実験を実施して足部内在筋と足趾把持力,重心動揺の変化を検討した.その結果,四股トレーニング群は足趾トレーニングと比較して足部内在筋と足趾把持力で同等以上の向上がみられた.これらの結果により,四股トレーニングは,捻挫などのスポーツ傷害の予防に効果があるとされている足趾トレーニングと同等以上の効果がある可能性がある.しかし,四股トレーニング群と足趾トレーニング群ともに重心動揺に有意な向上がみられなかった.これは静的バランス能力が徒歩通学などの日常生活レベルでも高まるとされていることから,多くの対象者に運動習慣があった本研究ではすでに静的バランス能力が備わっていたことが原因だと考えられる.今後,バランス能力については,動的バランス能力について検討する必要がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は,4週間の介入による足部内在筋と足趾把持力,重心動揺の変化について足趾トレーニングと比較した結果,足部内在筋と足趾把持力では同等以上の向上がみられた.また,次の段階として腓腹筋のストレッチ効果について検証するがその予備的実験として10名に四股トレーニング前後の腓腹筋の筋硬度を測定して柔軟性の向上を認めている. 2023年4月に所属機関が変わったことで生じた業務の関係で,多少進捗が遅れている状況である.現在,4週間の介入による足部内在筋と足趾把持力,重心動揺の変化についてまとめ,国内ジャーナルへの投稿にむけて執筆中である.
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策として,現在までの足部機能に着目した結果をまとめて成果報告を国内ジャーナルに投稿する.そしてさらなる四股の予防トレーニングとして有用性を明らかにするために超音波エラストグラフィを使用し,腓腹筋の筋硬度を測定して四股トレーニングの動的ストレッチの効果を検証する.
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