研究課題/領域番号 |
23K16764
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
高橋 侑也 秋田大学, 医学部附属病院, 医員 (60837285)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | サルコペニア |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会の日本ではサルコペニアが大きな問題となっている。サルコペニアは加齢による骨格筋量の減少と筋力あるいは身体機能の低下で定義され、肥満を伴う場合をサルコペニア肥満と呼ぶが、この発症機序の一つに骨格筋の筋細胞間脂肪(Inter-muscular adipose tissue,IMAT)蓄積がある。Gastric inhibitory polypeptide (GIP)は食事に伴い分泌される腸管ホルモンであり、脂肪蓄積・肥満にGIPが促進的に関与する。GIPシグナルがサルコペニアの発症に関与する仮説を立て、その分子機構を解明する。
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研究実績の概要 |
消化管ホルモンGastric inhibitory polypeptide(GIP)が、間葉系前駆細胞Fibroadipogenic progenitors(FAPs)の脂肪分化促進因子であるとの仮説を立て、GIP受容体欠損マウスを高齢条件で解析した。マイクロCTでの解析では、高齢GIP受容体欠損マウスは高齢野生型マウスと比較して、骨格筋を含む除脂肪組織の割合が多く、逆に脂肪組織の割合が減少していた。高齢野生型マウスは、骨格筋内脂肪IMAT(Intramuscular adipose tissue)の増加、骨格筋量の減少、筋線維横断面積の減少、握力の低下といったサルコペニアの表現型を示したが、一方で、高齢のGIP受容体欠損マウスではこれらが抑制されていることを明らかにした。また、野生型マウスの骨格筋からMACS法によりFAPsを単離し、GIP受容体遺伝子の発現を確認した。さらに、GIPの添加により、FAPsの脂肪分化がより促進することを示した。逆に、FAPsが分泌する筋形成促進因子はGIPの添加により、発現が低下することを認めた。さらに詳細にメカニズムを解析する目的で、IMAT形成を実験的に誘導するグリセロール筋注実験を行った。野生型マウスと比較して、GIP受容体欠損マウスではIMAT形成が顕著に抑制され、PPARgなどの脂肪分化関連遺伝子の発現も低下した。加えて、野生型マウスにGIP受容体拮抗薬を投与した実験においても、IMAT形成が有意に抑制されていた。以上より、GIPがFAPsの脂肪分化促進作用をもたらし、サルコペニアに関与していることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究課題についてはおおむね検証できているため。
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今後の研究の推進方策 |
FAPs自体の生物学的な特徴についてさらに詳細にまとめたいと考えている。さらに、GIPと骨格筋との関連について、別の観点からのアプローチにより理解を深めたいと考えている。
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