研究課題/領域番号 |
23K16768
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
野中 雄大 金沢大学, GS教育系, 助教 (30866645)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖尿病 / 運動 / 膵臓 / MIN6 / インスリン分泌 / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
我が国の糖尿病患者数の増加が大きな社会問題となっている。その際、欧米人では末梢組織のインスリン抵抗性が主な発症原因であるものの、日本人では膵臓のインスリン分泌能力の悪化が発症原因となる場合が多い。しかしながら、膵臓機能の低下を改善させる手法はこれまでに確立されていない。 インスリンの分泌は、膵β細胞がグルコースを代謝して細胞内ATPを増加させることによって生じる。したがって、細胞内のATP産生を担うミトコンドリアの量および機能の回復を図ることができれば、膵臓機能を改善できる可能性がある。そこで本研究では、長期的な運動が膵臓のミトコンドリア生合成および膵臓機能に及ぼす影響を検討する。
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研究実績の概要 |
我が国において、糖尿病患者数は年々増加しており、大きな社会問題となっている。患者の大半を占める2型糖尿病は、肥満に伴う骨格筋におけるインスリンによる血糖処理能力の低下(インスリン抵抗性)、もしくは、膵β細胞からのインスリン分泌の低下が発症の要因である。その際、日本人ではインスリン分泌能力の悪化が原因で糖尿病を発症する場合が多いため、低下した膵臓機能を向上させる手法の開発が求められている。これまでの数多くの研究結果から、運動は生体内で最大の血糖処理器官である骨格筋の糖取り込み能力を向上させることで、糖尿病の予防・改善に効果的であることが報告されている。しかしながら、運動が膵臓に対しても好ましい影響を及ぼすのかについては必ずしも明らかとなっていない。 膵臓は、骨格筋のように運動によって直接刺激されるわけではない。そこで本年度の研究では、運動により増加する代謝産物が、膵β細胞に及ぼす影響について検討することを目的とした。マウスインスリノーマ細胞株MIN6細胞を、乳酸ナトリウムを含む培養液(0, 5, 10, 15 mM)で3時間培養し、その後グルコース刺激によるインスリン分泌能力を測定した。その結果、すべての細胞におけるインスリン分泌は、低濃度グルコース刺激と比較して、高濃度グルコース刺激において高値を示したが、乳酸濃度による違いは認められなかった。また、インスリン分泌に影響を及ぼすことが報告されているオートファジー系の関連因子発現量および糖輸送体GLUT-2タンパク質発現量は、すべての群間に有意な差は認められなかった。したがって、一過性の乳酸刺激は膵 β細胞に影響を及ぼさない可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、本研究を遂行するための必要な設備を整備することができた。また、MIN6細胞を用いて運動後に増加する代謝産物のうち、乳酸に着目した検討ができた。研究は当初の計画通り順調に進んでいると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本年度の結果を参考に、他の代謝産物が膵臓に及ぼす影響について検討する。また、実験動物を対象とした研究も行う予定である。
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