研究課題/領域番号 |
23K16779
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
水之江 雄平 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 助教 (80803569)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脂肪組織 / 肥満症 / リソソーム / CD74 / 肥満 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満症は診断された段階では既に他の生活習慣病を併発しているケースが多く、現状では予防的な方針をとるのは難しい。それゆえ、肥満症発症の初期段階において、そもそもどのような現象が生じているのか基盤的なメカニズムを理解し、対処法を考えることが極めて重要な課題である。申請者らは、リソソーム機能異常自体は肥満症発症のごく初期から誘導されることを見出しており、病態の進展と慢性炎症にリソソーム機能が関与している可能性が考えられた。そこで本課題では、脂肪細胞がもつ“免疫細胞様機能”に焦点を当て、肥満症発症の発端となるリソソーム機能メカニズムを明らかとする。
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研究実績の概要 |
近年、脂肪細胞自体が抗原提示細胞様の“免疫細胞様機能”をもつことが報告されており、免疫機能とリソソーム機能は密接に関連する(Song Front Immunol 2020)。申請者はこの免疫様脂肪細胞に発現し、CTSLと結合しその活性を制御することが報告されているCD74/p41に着目した(Turk EMBO 2003)。そのため、肥満マウスWATにおけるp41の発現を解析したところ、高脂肪食負荷後1週目からCD74/p41の発現が上昇していた(未発表データ)。そこで本課題では、脂肪細胞がもつ“免疫細胞様機能”に焦点を当て、脂肪細胞や免疫細胞などの複雑な社会構造が織りなす現象からCD74/リソソーム機能を紐解き、肥満症発症の発端となる分子メカニズムを明らかとする。本年度は、短期肥満症マウスにおけるリソソーム機能および、CD74因子の発現を確認したところ、短期肥満症マウスの脂肪組織において顕著に発現が増加すること、またその発現は脂肪細胞において確認されることを見出した。来年度は、脂肪組織特異的CD74ノックアウトマウスを作製するとともに、高脂肪食負荷による病態解析を行なう予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
WTマウスにおける短期肥満症マウスのリソソーム機能および、着目している免疫細胞様因子の発現を確認することができた。また、脂肪組織特異的CD74ノックアウトマウスの作製も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、現在作製している脂肪組織特異的CD74ノックアウトマウスを用いて、高脂肪食負荷時の脂肪組織の病態解析を行なう。同時に、時期特異的CD74過剰発現細胞株の作製も進んでいることから、CD74過剰発現とリソソーム機能の解析を行なう。
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