研究課題/領域番号 |
23K16784
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
金 美珍 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 研究員 (50867835)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Sarcopenia / Type 2 Diabetes / Nutrient Intake / Physical Activity / Blood Parameters / 筋特性 / 筋量 / 筋力 / 食事摂取状況 / 身体活動量 |
研究開始時の研究の概要 |
栄養や運動による改善効果をより正確に評価できる筋特性の総合評価法が必要である。そこで本研究は、①個人の特徴や多様な筋特性の変数を用いた“新たな筋特性の総合評価法”を作成し、②その評価スコアと食事摂取状況及び身体活動量との相関解析により妥当性を検証する。本評価法は、個人の特徴に合わせて筋特性を総合的に評価できるため、身体機能維持のための食と運動の介入効果を個人毎に評価できる。また、評価スコアに応じた層別解析により栄養生理学等での比較・評価研究にも活用できるほか、蓄積データの統合解析により老年症候群の早期発見に関する科学的知見が得られるなど、筋特性を評価対象とした他の学問領域にも広く貢献できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、身体的な老年症候群に繋がる筋特性の変化をいち早く検出し、食品摂取及び運動実践の介入による筋特性の改善効果を正確かつ総合的に評価できる新たな筋特性評価法を開発することである。そのため、①中年期の成人男女を対象として個人の体組成や多様な筋特性の変数を用いた筋特性の総合評価法を作成し、②その筋特性の総合評価法の妥当性を検証する第一歩として、筋特性の総合評価のレベルと食事摂取状況及び身体活動量との関連性を検討する計画をしている。年度別に見ると、2023年度は研究実施のための具体的な計画立案及び準備、筋特性と栄養素及び身体活動量などとの関連性を調査する。2024年度は、中年期の成人男女約100名を対象として筋特性の測定及び生活習慣(食品摂取状況、身体活動量など)の調査を行う。2025年度は、総合的なデータの検討及び分析を行い、筋特性の総合評価法の作成及び筋特性の総合評価法の妥当性を検討することである。 本研究では、中年期の成人男女約100名を1名ずつ個人対応する予定であるため、対象者の募集、研究現場への参加、データの取り扱いなど、所属機関の方針に従って実施計画を確実に立てて準備をしておく必要がある。そこで、2023年度には具体的な研究実施計画を立案し、研究倫理の承認を得た。また、測定機器及び物品を購入し、データをコーディングする準備も終えた。 また、現在の筋機能と老化に関する研究の動向も把握しておく必要があり、文献調査及び情報収集を実施した結果、特に筋肉減少症(サルコペニア)と生活習慣病の併発の危険性を認識するようになった。そこで、筋肉減少症と糖尿病が栄養素、身体活動量、血液マーカーに与える影響を検討し、学会発表及び論文掲載の成果を出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究の目的を達成するために、当初年度別に立てた計画の中で2023年度の計画をすべて遂行した。具体的には、研究倫理の承認、測定機器や物品の購入、対象者募集の準備、データコーディング用のエクセルシート作成など、研究を実施するためのすべての準備を整えた。 さらに、当初の計画以上に文献調査及び情報収集を行い、「筋肉減少症と糖尿病が栄養素、身体活動量、血液マーカーに与える影響」について第10回日本サルコペニア・フレイル学会で発表し、論文(Nutrients 2023, 15(23), 4955)も掲載した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度の計画である「研究実施」については、すでに対象者募集を始めて順調に進めている。これから1名ずつ筋特性の測定及び質問紙による調査(食品摂取状況、身体活動量など)を実施し、100名程度のデータを得る予定である。 2025年度には、得られたデータを用いて筋特性の総合評価法を作成し、その筋特性の総合評価法の妥当性を検証する予定である。
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