研究課題/領域番号 |
23K16816
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古川 希 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (40897617)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 心不全 / 腸内細菌叢代謝産物 / 心筋線維化 / 心臓エネルギー代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの研究結果より、TAC処置による圧負荷心不全モデルに対し、大豆タンパクβ-コングリシニンをタンパク質源とした餌摂食により左室リモデリングが抑制されることを解明した。さらに、腸内細菌叢解析より、β-コングリシニン餌摂食により短鎖脂肪酸産生菌・短鎖脂肪酸自体が増加することがわかった。本研究はβ-コングリシニンによる心保護効果のメカニズム、および腸内細菌叢を介した効果か否かについて検証する。
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研究実績の概要 |
これまでの研究で、大豆タンパクβ-コングリシニン(β-CG)をタンパク質源とした餌の摂食でTAC (transverse aortic constriction; 横行大動脈結紮術)による圧負荷心不全モデルマウスの心機能低下・心肥大・心筋線維化を抑制し、16s rRNAシークエンスの結果、短鎖脂肪酸産生菌がβ-CG餌摂食で増加、GC-MS解析では主要短鎖脂肪酸がβ-CG餌の摂食群で増加していることが分かった。本研究では、このβ-CGの効果が本当に腸内細菌叢を介しているか、抗菌薬投与を行って検証した。TAC処置した後に4種類の抗菌薬を用いて投与を開始し、3週間ほど継続した。その結果、β-CG餌摂食によって見られた上記心保護効果は抑制されていることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
抗菌薬投与実験にて、これまでのβ-CGの左室リモデリングに対する保護効果が抑制されている傾向が見られた。「腸内細菌叢制御を介した心保護効果」という仮説に対して現時点でその仮説に合った結果が見られるため。
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今後の研究の推進方策 |
β-CGがなぜ短鎖脂肪酸を増やすのかその詳細なメカニズムを解明する。また、心機能が改善されていることからも、心臓エネルギー代謝に注目し、短鎖脂肪酸が心臓エネルギー代謝にどのように関与するか詳細に検討していく。
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