研究課題/領域番号 |
23K16894
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
鳥屋 剛毅 秋田大学, 国際資源学研究科, 准教授 (50753240)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | リモートセンシング / コンピュータビジョン / 機械学習 / 深層学習 / 合成開口レーダー / 地理情報システム / 画像処理 |
研究開始時の研究の概要 |
災害現場の状況把握のための情報収集は、従来は専門的な訓練を受けた人が主に行っていたが、災害直後に情報収集に必要な専門的な人員が現場に充分数確保できるとは限らない。そこで、自動化・効率化・専門家以外の参加による専門的な人員コスト削減のため、昨今普及が進んでいる撮影デバイスを有効活用したクラウドソーシング(CS)、AI(人工知能)を駆使したデータ解析、地図データの利用が有効である。本申請で開発する"GeoZoom"により、異なる撮影デバイスやセンサから得た大域・局所の両方の画像データ群を収集し共有することで、迅速な避難・救援とその後の復旧活動を実現する。
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研究実績の概要 |
研究計画書に於ける、(a)異なるセンサ画像間(光学衛星画像とSAR衛星画像)における対応関係の判定手法の開発と、(c)地上撮影画像中に写り込んだ地面領域の抽出と俯瞰視点画像の自動生成処理手法の開発に主に取り組んだ。 (a)は、光学衛星画像とSAR衛星画像における画像レジストレーションの従来技術のサーベイよりはじめ、SIFTなどクラシカルな手邑久町点検出による画像レジストレーションの実験を行い課題抽出を行った。撮影モーダルの差違により特徴点検出とマッチングが困難であることが確認され、今後の研究の筋道が立った。 (c)は、俯瞰視点の自動生成を行う機械学習モデルを訓練するためのトレーニングデータセット作成にはじめに取り組んだ。ドローンを使用して撮影し得た1枚の俯瞰視点画像に対し、回転変換と射影変換を施すことで斜め撮影した地面画像を多数生成しデータセットを作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
この研究がおおむね順調に進展している理由として、まず(a)において、従来の画像レジストレーション技術を基礎として、クラシカルな特徴点検出技法であるSIFTを用いた実験により従来手法の課題抽出が行われている点が挙げられる。これにより、光学衛星画像とSAR衛星画像間の対応関係を効率的に判定する手法の開発が進んでいる。一方で、(c)では、地上から撮影された画像を基にドローンを活用して俯瞰視点画像の自動生成を目指す研究が展開されている。特に、ドローン撮影データを用いたトレーニングデータセットの作成は、機械学習モデルの訓練において重要な基盤を提供しており、これが自動生成処理の精度向上に寄与している。このように、実証的かつ段階的なアプローチが順調な進捗の理由である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進においては、まず(a)のセンサ画像間対応関係の判定手法において、より高度な特徴点検出アルゴリズムの開発や深層学習を活用したアプローチを導入することが考えられる。これにより、異なるタイプのセンサからのデータの精度をさらに向上させることが可能である。また、(c)に関しては、生成された俯瞰視点画像の品質評価メカニズムを構築し、自動生成処理の信頼性を高めるための研究を進めることが重要である。さらに、実際の応用シーンでの利用を視野に入れ、ユーザーフィードバックを取り入れた改善を行うことも必要である。
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