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データ駆動による高速カオス性判別

研究課題

研究課題/領域番号 23K16963
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分61040:ソフトコンピューティング関連
研究機関山陽小野田市立山口東京理科大学

研究代表者

大久保 健一  山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 助教 (70882504)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードカオス / エルゴード / 混合性 / Anosov diffeomorphism / SRB測度 / カオス尺度 / 無限測度 / カオス判定指標 / カオス性判定 / 弱カオス / 機械学習 / エルゴード性 / 非平衡
研究開始時の研究の概要

本研究は弱カオス系と呼ばれるカオス性が弱い状態付近の時系列データを扱う. 研究の方針は大きく2つに分かれる.
1つ目はデータから高速にカオス性を判定する指標を開発する研究である. 既存の高速カオス性判定指標は力学構造をあらかじめ知っていなければ適用することができなかったが, データから支配方程式を同定する手法と組合せることで, データからでも高速にカオス性を判定できるようにする.
2つ目は非カオス状態とカオス状態(カオス状態においても, 無限測度のエルゴード理論が適用できるカオスと指数関数的な拡大率を示すカオスを分けて)の違いをデータから機械学習を用いて判別する研究である.

研究実績の概要

本年度では、カオス現象の理論的な側面に焦点を当てた研究を行った。
1つ目は典型的な強いカオスを示すAnosov性についての研究である。あるハミルトニアンから導出された時間反転対称性を持つシンプレクティック写像がAnosov diffeomorphismであることを示し、混合性を持つことを示した。研究結果を2023年度エルゴード理論研究集会で発表した。さらに九州大学伊都キャンパスで開催された三波 篤郎北見工業大学名誉教授の集中講義に参加して、Anosov性とエルゴード性に関する情報収集を行った。
2つ目は典型的な弱カオス系である無限測度のエルゴード性を示すカオス系におけるカオス判定指標の理論値に関する研究である。時系列データからカオス性を判定する指標の1つにカオス尺度があげられる。弱カオス性を示す無限測度のエルゴード的カオスの代表的な写像であるブール変換と変形ベルヌーイ写像において、時系列データの長さが無限大の場合に理論値が0となることを示した。結果を日本応用数理学会第20回研究部会連合発表会で発表した。
カオス判定指標の研究に関しては、カオス尺度を用いた研究だけにとどまらず、機械学習を用いた研究手法についての情報収集も行っている。情報収集のために日本応用数理学会環瀬戸内応用数理研究部会第27回シンポジウムに参加して機械学習に関する研究を調査した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

時間反転対称性を持つ写像における混合性の証明に関しては論文を投稿予定であり、無限測度のエルゴード系におけるカオス尺度の理論値に関しても証明ができているため。

今後の研究の推進方策

今後は運動量pの反転についての時間反転対称性をもつシンプレクティック写像における緩和現象について研究を行い、多粒子系で相互作用が存在し、時間反転対称性をもつ写像の混合性についても研究を行いたい。
カオス判定指標の研究に関しては、機械学習によるアシストがある場合に高速にカオス性を判定できる方法の研究を行いたいと考えている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 無限エルゴード系へのカオス尺度・拡張型カオス尺度の適用2024

    • 著者名/発表者名
      宇津 祐紀、大久保健一、井上 啓
    • 学会等名
      日本応用数理学会第20回研究部会連合発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 時間反転対称性をもつシンプレクティック写像における混合性とequilibrium stateの唯一性2023

    • 著者名/発表者名
      大久保健一、梅野健
    • 学会等名
      2023年度 エルゴード理論研究集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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