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深層生成モデルに基づく写実的なLiDARシミュレータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K16974
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分61050:知能ロボティクス関連
研究機関九州大学

研究代表者

中嶋 一斗  九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (20908420)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード深層生成モデル / LiDAR / Sim2Real
研究開始時の研究の概要

自律移動ロボットの正確な環境認識を実現するために,3D LiDAR センサから得られる点群データに基づく機械学習モデルが注目されているが,モデル学習に必要な大規模点群データのアノテーションコストは非常に高い.解決策の一つとして,シミュレータから自動的に合成したラベル付き点群を活用するアプローチがあるが,計測特性の再現度が低く,実環境への汎化性能が低下する問題がある.本研究では,3D LiDAR センサの計測特性を自動的にプロファイリングする深層生成モデルを開発し,合成データの写実性向上に応用する.

研究実績の概要

LiDARシミュレータによるラベル付き点群の自動合成によって,機械学習モデル構築におけるアノテーションコスト削減が期待されているが,レーザ測距に伴うノイズの再現度や反射強度情報のギャップによって,汎化性能が低下する問題がある.本研究課題は,LiDARセンサの測距特性を学習する深層生成モデルを構築し,LiDARシミュレータの実環境適応性能を深層生成モデルによって向上させるSim2Realフレームワークの開発を目的としている.2023年度は,データ欠損に頑健な敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いてLiDARデータの距離・欠損確率・反射強度をモデリングするマルチモーダル生成モデルを開発し,1件の国内会議(SI’23)で成果発表を行った.また,深層生成モデル学習の異なるフレームワークとして,拡散モデルの一種であるノイズ除去拡散確率モデル(DDPM)を用いた手法を開発し,既存手法に対する大幅な性能改善を実現した.それに加えて,学習済み拡散モデルを用いることで欠損修復・点群アップサンプリングを実現する手法も開発した.本成果は,1件の査読付き国内会議(ロボティクスシンポジア’24)にて発表および1件の査読付き国際会議(ICRA’24)に採択・発表予定である.深層生成モデルを用いたSim2Real手法の開発にも着手し,LiDARデータの欠損ノイズを再現する複数のSim2Real手法について,主要なLiDARデータセット・物体セグメンテーションモデルを用いたベンチマークを実施した結果について,1件の国内会議(RSJ’23)で成果発表を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り,反射強度モダリティを含めた深層生成モデルの開発に着手し,既存手法である敵対的生成ネットワークを基にした手法,および新しく導入した拡散モデルを基にした手法に関する研究成果を国内外会議で発表することができた.また,本研究課題で開発する深層生成モデルをSim2Realに応用するためのフレームワーク開発と評価実験設計も進めることができている.

今後の研究の推進方策

コア技術である深層生成モデルの開発については,近年注目されている拡散モデルの導入により,副次的な学習モダリティの追加だけではなく,基本的な生成品質・多様性指標についても大幅な性能改善を実現することができた.一方,性能と引き換えに推論に要する計算コストが増大しており,今後の手法設計では品質と計算効率のトレードオフについて考慮する予定である.また,Sim2Realに基づくLiDARデータの認識タスクについて,現在はセマンティックセグメンテーションのみに着目しているが,今後は物体検出・移動体検出等の他タスクについても検証を行う予定である.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] LiDAR Data Synthesis with Denoising Diffusion Probabilistic Models2024

    • 著者名/発表者名
      Kazuto Nakashima, Ryo Kurazume
    • 学会等名
      IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 拡散モデルを用いたリサンプリングによる3D LiDARデータの欠損補完2024

    • 著者名/発表者名
      中嶋 一斗, 倉爪 亮
    • 学会等名
      ロボティクスシンポジア
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] LiDARデータの距離・反射強度・欠損分布を表現する深層生成モデルの開発2023

    • 著者名/発表者名
      劉 瀟文, 中嶋 一斗, 宮脇 智也, 岩下 友美, 倉爪 亮
    • 学会等名
      計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会 (SI)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 欠損確率の再現によるLiDAR Sim2Realの検討2023

    • 著者名/発表者名
      宮脇 智也, 中嶋 一斗, Xiaowen Liu, 岩下 友美, 倉爪 亮
    • 学会等名
      日本ロボット学会学術講演会 (RSJ)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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