研究課題/領域番号 |
23K16975
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
谷口 彰 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (70831387)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 能動的推論 / 能動探索 / Semantic map / 場所概念 / 記号創発ロボティクス / 自律移動ロボット / 実世界適応 |
研究開始時の研究の概要 |
複雑な実世界環境に適応するためにロボット自身における不確実な事象や知識に対する効率的な環境や人とのインタラクションの実現は,重要な喫緊の課題である.本研究では能動的に環境内を動き回り,人に問いかけることで知識獲得していくロボットの実現を目指す.そのため計算論的神経科学の分野で提唱されている自由エネルギー原理に基づく能動的推論をロボットの場所概念学習に適用する.こうした統一的な理論枠組みを基盤に自在な質問生成によるロボットの知識獲得を実現することで,人とロボットの言語的インタラクションおよびロボットによる生活支援のために大きく貢献する.
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研究実績の概要 |
人間の生活環境で動作するロボットは,周囲の環境や人とのインタラクションを通して環境中に存在する様々な場所のカテゴリ知識 (場所概念)や語彙を自律的・能動的に学習することが求められる.ロボットの操作やデータ収集に多大な作業負担を要する問題を能動探索は解決する.本研究では能動的に環境内を動き回り,人に問いかけることで知識獲得していくロボットの実現を目指す. 当該年度の主な研究項目として,「(A) 場所概念獲得モデルへの能動的推論の適用」および「(B) 能動的場所概念学習とActive SLAMとの統合」について取り組んだ. 研究実績として,(A)については観測データからのオンライン学習と能動探索のための意思決定を組み合わせた能動的推論アルゴリズムSpCoAEを提案し国際論文誌にて採録済みである.(B)については(A)の手法を拡張し,SpCoAEとActive SLAMを能動的推論の枠組みで数理的に統合することで,実世界環境において地図と場所概念の学習効率の向上やユーザの教示負担の低減を実現した.この成果は国際会議において発表した. 研究項目「(C) Cross-modal active inferenceによる質問文生成」に関しても確率モデルと大規模言語モデルを組み合わせたアプローチの検討を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画では、研究項目(A)を1年目前半~2年目前半,(B)を2年目前半~3年目前半で行う計画であった.現在までの進捗状況として,初年度である当該年度において,(A),(B)共に既に一定の成果を得ることができた.(A)については能動的推論に基づき場所の名前を学習するSpCoAEを提案し国際論文誌に採録された.能動的推論に用いられる期待自由エネルギーとActive SLAMにおいて用いられてきた情報利得と距離コストの項との対応関係がスムーズに行えたことで,当初予定より理論的な進展が見られた. (B)については場所概念と地図を同時にオンライン推定するSpCoSLAMに能動探索を適用したActive SpCoSLAMを提案し国際会議発表を行った.情報利得の計算にいくつかの近似を取り入れることにより,計算量の問題の改善を効率良く行えたことで当初予定より進展した. また,(C)についても準備検討を進めており,当初の計画以上に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究項目(C)に注力し研究を推進する.特に,確率的生成モデルにおける能動的推論と大規模言語モデルによる言語に基づく推論を組み合わせるアプローチを検討していく.質問生成のタスクとして環境中の物体の特性の不確実性に着目し,人とロボットのインタラクションに基づく効率的な知識獲得の実現を目指す. また研究項目(B)に関しても,提案した手法をより実用的にするために,長期的な能動探索による学習や動的環境への対応といった発展を計画している. これらの成果を国内会議・国際会議にて発表する予定である.
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