• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

Passive Mobile Sensingを用いた産後うつ症状検知基盤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K17004
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
研究機関東京大学

研究代表者

西山 勇毅  東京大学, 空間情報科学研究センター, 講師 (80816687)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードモバイルセンシング / 産後うつ / パッシブセンシング / コンテキスト認識 / mHealth
研究開始時の研究の概要

産後うつは、産後女性の約15%が発症するうつ病の一つである。産後うつの治療は早期発見が重要であるが、その症状を早期に自身で判断することは困難である。既存研究ではパッシブモバイルセンシングと呼ばれる、スマートフォン等に搭載された複数センサから収集したデータを用いて、一般的なうつ症状を検知する研究が行われている。しかし、既存手法が産後うつ症状を検知できるかは明らかではない。そこで、本研究ではパッシブモバイルセンシングを用いて収集したセンサデータと産後うつ症状との関係を分析し、その上で機械学習を用いて産後うつを早期検出するシステムの構築を目指す。

研究実績の概要

本研究の目的は、産後女性の約15%が発症するうつ病の一つである、「産後うつ」を低負荷かつ早期に発見するシステムの開発である。本研究では、スマートフォン等に搭載されたセンサ群(位置情報や加速度、環境音、アプリの利用履歴など)からデジタルバイオマーカー(Digital Bio Maker: DBM)として産後うつに関連するセンサデータを日常生活中より自動収集し、次にそのDBMと機械学習を組み合わせ産後うつの早期発見を実現する。具体的には、次の4つの研究課題を解決することで、本システムを実現する。まず【研究課題1】として、産後うつ関連情報収集システムの設計と実装を行う。次に【研究課題2】産後うつ関連情報の収集および分析を行い、【研究課題3】産後うつ検出モデルの構築と評価、【研究課題4】産後うつ検出モデルの実証実験を行う。
今年度は予定通り【研究課題1】に取り組んだ。まず、産後うつ関連情報収集システムの設計を行い、その成果を国内会議(情報処理学会・全国大会)にて発表し議論した。また、産後うつ関連情報収集システムの実装も進め、その一部を国際会議にて発表した。スマートウォッチを用いたセンシング基盤は、オープンソースのパッシブ・モバイルセンシング基盤であるAWARE Frameworkに統合され、国際会議(ACM UbiComp)の併設ワークショップにおいて発表された。またウェアラブルバイスを用いた乳幼児の行動認識手法を国際会議(ACM ICMI)のLate-Breaking Results セッションで発表した。本行動認識手法では、乳幼児の胸部に搭載した加速度センサのみを用いて、乳幼児の典型的な8種類の日常行動を、80%近い精度で分類できることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は、計画通り【研究課題1】に取り組んだ。PMSを用いた産後うつ関連情報収集システムの設計およびプロトタイプシステムの実装は完了し、現在予備実験および予備実験結果を元にシステムの修正を行っている。プロトタイプシステムでは、スマートフォン・スマートウォッチベースの基本的な行動センシング機構に加えて、屋内の行動センシング機構を備えている。スマートフォンベースの行動センシング機構はオープンソースのPMS基盤であるAWARE Frameworkをベースに開発し、複数センサデータを継続的に収集可能な環境が整っている。屋内行動センシング機構は、Raspberry Pi上に構築し、オンデバイス機械学習を用いた環境音のラベル付けと、複数の環境センサデータ(気温や湿度、気圧、明るさ、二酸化炭素など)を収集できる。また設置時の負荷を下げるために、モバイルネットワーク経由でサーバに計測データをアップロードする機能を備えている。屋内行動センシング機構の基本機能は完成しているが、長期計測時の排熱問題が発生したため、現在ケースや計測手法の最適化を行っている。

今後の研究の推進方策

2年目以降も初期の計画通り【研究課題2-4】を進める予定である。【研究課題2】における、実験参加者の募集には時間を要することが想定されるため、予備実験および実験参加者の募集時期など入念に計画した上で進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Smartwatch-Based Sensing Framework for Continuous Data Collection: Design and Implementation2023

    • 著者名/発表者名
      Nishiyama Yuuki、Sezaki Kaoru
    • 雑誌名

      Adjunct Proceedings of the 2023 ACM International Joint Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing & the 2023 ACM International Symposium on Wearable Computing

      巻: - ページ: 620-625

    • DOI

      10.1145/3594739.3612874

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Assessing Infant and Toddler Behaviors through Wearable Inertial Sensors: A Preliminary Investigation2023

    • 著者名/発表者名
      Onodera Ayaka、Ishioka Riku、Nishiyama Yuuki、Sezaki Kaoru
    • 雑誌名

      Companion Publication of the 25th International Conference on Multimodal Interaction

      巻: - ページ: 16-20

    • DOI

      10.1145/3610661.3617153

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] パッシブモバイルセンシングを用いた産後うつ症状の検知に関する一検討2023

    • 著者名/発表者名
      顧修聞, 田谷昭仁, 瀬崎薫, 西山勇毅
    • 学会等名
      情報処理学会 第86回全国大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi