研究課題
若手研究
ミミズは、土壌中の有機物分解やフン団粒の形成を通して土壌物理構造の改変し、植物や他の生物の相互作用を介して生態系の物質循環に影響を与える生物である。このミミズの生態系改変者としての働きは、土壌表層に集積した放射性セシウム(RCs)の鉛直移動や生物移行性に影響を与える可能性が高い。しかし、これまでにミミズが土壌中のRCs動態に与える影響を定量的に評価した例はない。本研究では、ミミズがRCsの土壌鉛直分布と存在形態(生物移行性)に与える長期的な影響を実験的に解明する。これにより、土壌中RCsの保持・移行メカニズムの解明や森林生態系におけるRCsの長期的な動態予測への寄与が期待できる。