研究課題/領域番号 |
23K17044
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
水野 佑紀 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (10967813)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ノンターゲット分析 / 環境化学物質 / 複合曝露 / LC-QTOF-MS / 化学物質 / 健康影響 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ノンターゲット分析を用いた化学物質曝露によるヒト健康影響評価手法の確立および化学物質への複合曝露と肝・腎機能指標との関連の検討を目的とする。現在の生体試料中化学物質の分析手法は対象化学物質の網羅性に限界がある。そこで、事前に対象化学物質を定めずに、健康影響指標と関連を示す化学物質を探索的に検出するノンターゲット分析手法の確立が求められている。本研究では化学物質曝露による健康影響指標として、肝・腎機能指標に着目し、関連を示すヒト尿中化学物質の探索を可能にするノンターゲット分析の確立を目指す。化学物質曝露による健康影響評価における、網羅的・効率的な新しい手法の提案につながると期待する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,ノンターゲット分析を用いた化学物質曝露によるヒト健康影響評価手法の確立および化学物質への複合曝露と健康影響指標との関連の検討である. 2023年度は,ヒト生体試料中化合物を対象としたノンターゲット分析手法の確立に取り組んだ.生体試料として血清および尿の測定を予定しているが,まずは血清の分析手法の検討を実施した.前処理としては,本研究では特に生体試料中の化合物の中でも外因性化合物(環境化学物質)あるいはそれ由来の代謝物を対象とするため,除タンパクおよび除リン脂質を実施して内因性化合物の除去を実施した.前処理を実施した血清試料を,液体クロマトグラフィー四重極飛行時間型質量分析(LC/QTOF/MS)によって測定した.まずは,TOFモードで測定して,全ピークについて,m/z,保持時間,強度の情報を取得してFeatureリストを作成した.取得したデータの解析は,MS-DIALを用いて,ピーク検出やアラインメントなどを実施した. 現在は,得られたデータを用いた統計解析を実施し,影響指標と関連を示すFeatureの抽出を進めている.また,より詳細な情報から構造を推定するために,MS/MSスペクトル情報の取得のための測定の準備を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は,ヒト生体試料中化合物のノンターゲット分析の中で,装置分析の面での手法の検討を進められた.100検体程度のデータを得るところまで実施できたので,取得したデータの解析手法の検討を進められている.
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今後の研究の推進方策 |
LC/QTOF/MSを用いたヒト生体試料のノンターゲット分析で得られたFeatureリストについて,統計解析を実施する.生体試料の提供者(研究参加者)からすでに得られている健康影響指標の情報を元に,関連を示すFeatureを抽出する.その抽出されたFeatureについて,MS/MSスペクトルを取得して詳細な構造推定を実施する予定である.また,並行してデータ非依存型取得法(DIA法)による分析も実施する予定である.
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