研究課題
若手研究
ストック型社会への転換、すなわち、滞留年数の延長による世代を越えた資本蓄積は、頻繁な建て替えに伴う新規資材投入の増加や廃棄物の発生といった環境負荷を抑制する有効な手段の一つとなりうる一方で、耐震性・耐久性を維持するための炭素排出強度の高い建設資材投入量の増加など一時的な環境負荷の増大も予想される。本研究では、建築物・社会基盤施設の滞留年数の延長が将来の資源利用量及び二酸化炭素排出量に与える影響を明らかにし、物質ストックの長期利用による環境負荷の抑制効果について学術的根拠を示すことを目的とする。本研究課題は、ストック型社会の形成に留まらず脱炭素社会の実現といった観点からも有意義な試みである。