研究課題/領域番号 |
23K17142
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
柳原 恵 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (80837253)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | フェミニズム / ジェンダー史 / 女性史 / 地域女性史 / 女性運動 / ジェンダー / ライフストーリー |
研究開始時の研究の概要 |
日本女性運動研究において、フェミニズムは都市部の比較的高学歴の女性たちが中心となった運動と見なされており、地方部や農村部に住む女性たちによるフェミニズムの動きには目が向けられてこなかった。本研究の目的は、「地方」特有の問題に応答する、地域に根ざしたフェミニズムの思想と活動の実態を明らかにすることである。本研究ではミニコミ誌分析とインタビュー調査を通じて地域性の視座から各「地方」の思想と活動の特色を解明し、地域ごとに整理した上で、地方部に共通する思想・活動の特徴を明らかにする。これにより都市と「地方」における複数のフェミニズムを総合する新しい日本女性運動史を描く。
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研究実績の概要 |
本研究は、1970年代前後に日本の「地方」で創刊されたフェミニズムの視座に基づくミニコミ誌およびその発行団体を対象とし、ミニコミ誌分析と当事者へのライフストーリー・インタビュー調査から運動の実態と思想の内実を解明し、新しい現代日本女性運動史を提示することを目指すものである。 本研究課題の初年度にあたる23年度は、当初の研究計画に従い、東北地方において地域女性史に関わる活動してきた対象者へのライフストーリー・インタビューを実施した。また、研究対象者が主宰するイベントにおける参与観察および研究代表者による講演を実施し、参加者との意見交換を行った。 並行して、関連資料を渉猟、収集、整理しつつ、効率的な調査と資料保存のための電子化作業も行った。 本年度の具体的な業績としては、本研究課題に関連する論考(論文2本、巻頭言1本)を執筆したことが挙げられる。うち、『歴史評論』に執筆した論考については24年8月刊行予定である。 加えて、日本女性史関連の業績を持つ2名の研究協力者との協働体制を作ることができたことも大きな収穫であった。研究協力者との協働のもと、今後のインタビュー調査の計画を具体化でき、調査実現のための準備を大幅に進めることができた。本年度後半には、二年目にあたる24年度に計画している調査対象者へのアプローチ、インタビュー日程の調整等、具体的な準備も進めることができた。また、最終年度には本研究成果をまとめた共著を刊行するという構想も具体化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、インタビュー調査および参与観察を実現し、文献の渉猟・整理・調査も進めることができた。また、研究課題に係る論考(論文2本、巻頭言1本)を執筆することができた。さらに、研究協力者を得たことにより、24年度のライフストーリー調査実現のための対象者へのアプローチ、インタビュー日程の調整等、具体的な準備も進めることができている。しかし、初年度に計画していた北海道での聞き取りが実現できなかったため、全体としては「やや遅れている」という評価となる。
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今後の研究の推進方策 |
24年度は、主に沖縄、九州、北陸地方において活動してきた対象者へのライフストーリー・インタビュー調査を実施する。また、初年度に実現できなかった北海道における調査に向けても準備を開始する。
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