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天然モリブデンの光核反応を用いた高放射性核種純度のテクネチウム99mの製造

研究課題

研究課題/領域番号 23K17147
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分80040:量子ビーム科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

張 宰雄  東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (50964764)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード天然モリブデン / モリブデン99 / テクネチウム99m / ニオブ / 光核反応 / 活性炭 / 分離精製 / 電子線形加速器
研究開始時の研究の概要

濃縮モリブデン100に光核反応を起こさせてモリブデン99を製造し、化学的分離を行うことでテクネチウム99mを得る光核反応法は、次世代テクネチウム99m製造法として世界の核医学市場から期待が寄せられている。近年、世界情勢の影響で濃縮モリブデン100の安定的な入手が難航しているため、濃縮モリブデン100に頼らない光核反応法を実現する方法の検討が喫緊の課題である。本研究は、濃縮モリブデン100の代わりに天然モリブデンを利用してテクネチウム99mを製造し、小動物実験を通じてその実用性を評価する。

研究実績の概要

過テクネチウム酸イオンに高い選択性を示す吸着剤(以下、テクネチウム選択性吸着剤という)の吸着能を定量的に記述する数理モデルを考案した。このモデルは、光核反応由来モリブデン99のように比放射能が低い場合であっても、テクネチウム選択性吸着剤を用いることにより、十分な放射能濃度のテクネチウム99m溶液が得られる現象を定量的に説明できる。これまで、テクネチウム選択性吸着剤の必要性に関する議論はなされてきたが、低比放射能モリブデン99への応用可能性について定量的かつ直感的に説明できるモデルは無かった。そこで本研究では、テクネチウム99mの吸着率と溶出率を統合した回収率の概念を導入し、モリブデン99の放射能を独立変数とするテクネチウム99mの放射能濃度のモデルを構築した。

また、本年度の研究では活性炭の過テクネチウム酸イオン吸着原理を説明できる理論モデルを考案した。活性炭の過テクネチウム酸イオンに対する高い選択性については長年報告されてきたが、その原理はまだ明らかになっていない。今回開発した理論は、テクネチウム99m溶液をニオブ化学種から分離精製するニオブ除去カラムの開発に役立つと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

テクネチウム選択性吸着剤の数理モデル並びに過テクネチウム酸イオンの活性炭への吸着理論モデルなど、本研究課題の主幹をなすモデルを構築することができた。

今後の研究の推進方策

天然モリブデンの光核反応におけるモリブデン同位体及びニオブ同位体等の放射性核種不純物の生成量を計算する。具体的には、モンテカルロシミュレーションと密度変化係数(density change coefficient)を利用して放射性核種不純物の収率を算定し、それぞれの不純物の分離精製時の放射能を求める。その後、活性炭の過テクネチウム酸イオン吸着原理に基づき、ニオブ除去カラム用吸着剤および溶出剤を選定し、ニオブ除去装置の概念設計を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] A quantitative description of the compatibility of technetium-selective chromatographic technetium-99m separation with low specific activity molybdenum-992023

    • 著者名/発表者名
      Jaewoong Jang, Shun Sekimoto, Tsutomu Ohtsuki, Katsuyoshi Tatenuma, Akira Tsuguchi, Mitsuru Uesaka
    • 雑誌名

      Journal of Chromatography A

      巻: 1705 ページ: 464192-464192

    • DOI

      10.1016/j.chroma.2023.464192

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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