研究課題/領域番号 |
23K17180
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
難波 修史 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (20845961)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 表情 / 感情 / 文脈 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究が取り組むのは,特定の文脈において眉や口角の上昇といった表情が観察者にどのような情報を伝達するのか,という問いである。この問いに対して,申請者が有する表情データと最先端の計算モデルを活用することで,特定の表情とそれが観察者に伝達する情報の対応を明らかにする。また,文脈の操作によって伝達される情報がどう変化するかを定量的に評価する。最後に,これまでに得られた文脈・表情・伝達される情報の三項関係についての知見を踏まえて,多様な表情を表出可能なロボットを用いた実験により,特定表情により伝達される情報が,他者の行動変容に影響するかを示す。
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研究実績の概要 |
本研究が取り組むのは,特定の文脈において眉や口角の上昇といった表情が観察者にどの ような情報を伝達するのか,という問いである。この問いに対して,楽しい場面と笑顔を同時呈示した際に,感情表明,行動準備,他者指示,外的環境の明示という4つの情報のうち,どの情報がより強く伝達されるかを調べた。その際に,表情表出者が一人でいる場合,他者といる場合,親しい友人といる場合の3条件で,それらの間に違いが出るかを検討した。その結果,内的状態(楽しさ)の表現は他の情報と比較してより強く伝達されるが,他者と一緒にいる条件では,一人・友人条件よりも弱いことが示された。他者指示に関しては,すべての条件で最も優先度が低い情報であったが,他人の存在により情報の強度が増幅されることが確認された。全体としてこれらの知見は,感情表現に関する理論を支持する新たな証拠を提供する。この成果はJapanese Psychological Research誌に採択された。さらにロボットを使用した実験を用いて,質疑応答場面における情報伝達も検討した。その結果,対話相手から質問を受けた後に眉間に皺を寄せて目を細めると,真顔の場合よりも,「考え事をしている」や「人間らしい」などの帰属を引き起こすことを確認した。この成果は,International Journal of Social Robotics誌に投稿している。以上の研究により,特定の文脈における表情上の伝達情報がどのように変化するかに関しての研究は進展している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究1と研究2と関連する実験が予定通り進行され,その成果が英文誌に採択されている。現在までで,内的状態および表情の対象として,楽しさおよび笑顔のみに知見が限られるので,今後さらに拡張していく予定である。研究3とも関連するロボットを用いた表情実験も進展しており,申請書以上に充実した研究成果を生み出せることが期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
現段階で研究1と研究2と関連する実験が予定通り進行され,その成果が英文誌に採択されている。現在までで,内的状態および表情の対象として,楽しさおよび笑顔のみに知見が限られるので,今後さらに拡張していく予定である。研究3とも関連するロボットを用いた表情実験も進展しており,申請書以上に充実した研究成果を生み出せることが期待できる。
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