脳神経外科手術において、視路に影響を与える病変が存在する場合、病変摘出に伴い視機能が低下する危険性がある。このため、視機能温存目的で術中視覚誘発電位(VEP)による神経モニタリングが行われている。現在までの発光刺激電極では、網膜全体に一様にしか光刺激が入力されないため、病変の局在に対応した正確な視機能評価が困難であった。本来は、網膜の鼻側、耳側に限局した光刺激が入る条件設定が理想的である。新たに病変の局在に適した網膜への領域別光刺激を行える発光刺激電極を開発し、病変の局在に適した視機能の正確な評価法を得ることを目的とした。これによって、術中に詳細で正確な視覚誘発電位モニタリングが可能となる。
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