研究課題/領域番号 |
23K17269
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
古賀 元也 崇城大学, 工学部, 准教授 (30635628)
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研究分担者 |
有馬 隆文 佐賀大学, 芸術地域デザイン学部, 教授 (00232067)
亜原理 有 崇城大学, 情報学部, 准教授 (20581599)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2026年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2025年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | メタバース / まちづくり / 地域活性化 / 中心市街地 / 熊本市 / 御船市 / 都市計画 |
研究開始時の研究の概要 |
コロナ禍の影響で地方都市の商店街は経済的なダメージによって疲弊しており,熊本市のまちなかにおいても体力のない個人商店が次々に閉鎖し,さらにまちなかを彩るアーティストも表現の場を失いつつある。この課題解決に向けたアプローチ『メタバースを活用した新たなまちづくり手法』として,商店街のメタバースを構築し,仮想空間でのビジネスモデルを提案,さらに現実の商店街に行ってみたいと思わせる仕掛けを提案,実施する。
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研究実績の概要 |
2020年,世界各国そして我が国においてもCOVID-19(以下,コロナとする)の流行によって,住民は不要不急の外出を控えるようになり,店舗が閉店するなど地元商店街の活力低下が顕在化し,本研究対象地である熊本市中心市街地でもかつての賑わいを失った。3年が経過した現在(2023年),ようやくまちなか活動の再開が見られるようになり,熊本市のまちなかは,かつての賑わいを取り戻しつつある。しかし,コロナの感染状況は現在も続いており,今後,新たな感染症発生の可能性も含め,まちなか活動の再自粛の恐れも十分に考えられる。一方,我が国では3年間のコロナ禍によって職場での会議,大学の講義,講演会,社会における様々な手続き等,幅広くオンライン対応が浸透し,我が国の社会はアナログからデジタルへと大きく変容した。アフターコロナの現在においても,オンラインに対する意識的な抵抗は少なくなり,その利便性,効率性から社会活動の一部においてオンラインの活用は継続している。そこで我々は,本研究において,まちなか活動の自粛期間であっても安全に,安心して,まちなか活動を体験できるよう,仮想空間内で人同士が交流できるメタバース商店街を開発し,メタバース商店街での体験を通じて,現実世界の商店街を活性化させる新たなまちづくり手法を提案することを目的とする。2023年度は,「メタバース商店街とリアル商店街をつなぐ新たなまちづくり手法の提案」として,(1)中心市街地型まちづくりとして熊本市のまちなかを対象に「商店街のイベント活動におけるメタバースを活用したまちづくり手法の提案」と(2)郊外型まちづくりとして御船市の商店街を対象に「酒蔵の再生によるメタバースを活用した郊外型まちづくり手法の提案と実践的取り組み」の2つのプロジェクトに取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2023年度は,(1)中心市街地型まちづくり(熊本市中心市街地)と(2)郊外型まちづくり(御船市商店街)の2つをケーススタディとして,以下の4点に取り組んだ(当初の計画では1のみだった)。 (1)メタバースのワールド構築手法の提案:メタバースのワールド(空間)の構築方法として,三次元CADを用いたCGモデリングによる構築,フォトグラメトリによる構築の2つに取り組んだ。フォトグラメトリとは,写真撮影による測量で三次元データを作成する手法である。 (2)メタバースによる個人商店支援(ハード)の提案:現実世界の商店街と同じものをメタバース上に「メタバース商店街」として再現しビジネスモデルを構築した。このメタバース商店街に訪れるアバター(参加者)は,現実世界の商店街と同様に,仮想空間を自由に歩き回り,アバター同士(店員や友人)が会話をすることができる。なお,メタバース商店街は全国各地(海外も)からの参加が見込める。 (3)メタバースによるイベント活動支援(ソフト)の提案:メタバース商店街でまちづくりイベントを企画,開催した。中心市街地型まちづくり型では,アーティストが制作した彫刻のCGを展示するメタバース美術館,地元の歌手,バンドの演奏によるメタバースライブを実施した。郊外型まちづくりでは,御船市の酒蔵をカフェにリノベーションを実施(企画,設計,施工)した。 (4)メタバースから現実世界へのフィードバック:メタバースで実施したイベントと同様のイベントを現実世界の商店街でも実施した。メタバースと現実世界が繋がり(リンク)を持つことで,メタバースから現実世界へのフィードバックが実現する(相乗効果を期待する)。地域住民がメタバースの商店の中で実施されたメタバース美術館,メタバースライブに参加し,興味を持つことで,現実の商店で実施されるイベントにも足を運ぶきっかけとなる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は,熊本市中心市街地において実験的にひとつの店舗でメタバース空間を構築し,メタバースイベントを実施した。2024年度は商店街エリア(アーケード街)に広げるともに新しいメタバースのワールド構築に試みる(プラットフォームも含め)。また,商店街におけるまちづくりの実践だけでなく,まちなかで実施されるまちづくりイベントに対し,メタバースでの可能性を探る。さらに,メタバース構築で使用する三次元スキャンを応用し,GPSを使用しないARナビゲーションシステムの構築に取り組む。この技術により,屋外だけでなく,屋内もユーザーをナビすることができ,さらに視覚障害者をナビゲーションすることが可能となる(音声と振動による)。
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