研究課題
挑戦的研究(開拓)
数の概念を獲得し、数学的思考を行う能力は、なぜ人間だけが科学技術発展をさせ、それを基盤とする文明を築き上げることができたのかという謎を解く鍵として研究者の関心を集めてきた。近年の研究で、抽象的な数の概念の獲得には言語を媒介とした教育と学習が不可欠であることが明らかにされたが、言語の類型論的相違がどの程度まで数の概念の獲得や数の表現の理解に影響を及ぼすのかはまだ十分に明らかにされていない。そこで本研究では、類別詞言語と非類別詞言語の相違に注目し、類別詞言語である日本語を母語とする子ども及び成人を対象とした調査・実験を実施し、英語母語話者および英語学習者と比較することで、言語の影響を明らかにする。