研究課題/領域番号 |
23K17309
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
関本 裕太郎 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (70262152)
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研究分担者 |
高倉 隼人 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 宇宙航空プロジェクト研究員 (10980948)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
25,480千円 (直接経費: 19,600千円、間接経費: 5,880千円)
2026年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2024年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | ミリ波時間領域解析 / 近傍界アンテナパターン測定 / 広視野偏光観測 / 広角サイドローブ / 迷光 / ミリ波望遠鏡 / 宇宙マイクロ波背景放射 / 広視野望遠鏡 / 時間領域解析 / ミリ波 |
研究開始時の研究の概要 |
プランク衛星の宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の観測により、ΛCDM宇宙論の6パラメータが誤差数%で決められた。その系統誤差の主要な成分は、望遠鏡の迷光が天の川銀河の輻射を拾うことである。本研究はミリ波広視野望遠鏡に混入する迷光を光線の到達時間差にて識別・削減する時間領域解析という新しい次元の解析手法に挑戦する。これにより、宇宙インフレーションエネルギー測定や宇宙複屈折の測定、さらには、初期宇宙の化学ポテンシャルの測定など初期宇宙観測の革新につなげる。 ミリ波望遠鏡のアンテナパターンを時間領域解析により、迷光を識別することにより、サイドローブの測定精度・較正精度を向上させる。
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研究実績の概要 |
本研究はミリ波広視野望遠鏡に混入する迷光を光線の到達時間差にて識別・削減する時間領域解析という新しい次元の解析手法に挑戦する。ミリ波望遠鏡では、開口の電場のベクトル(振幅と位相)を測定し、それをフーリエ変換して広角サイドローブが求められる。電場ベクトルを広帯域 (165-195GHz, df = 30MHz)にて測定し、それをフーリエ変換すると時間分解能0.1 ns (光路長3cm)の時間領域解析が可能となることを実証した。時間領域にて、識別された迷光は、電磁界シミュレーションでも確認できた。今後は広視野化の障害となる迷光を識別し、広角サイドローブの測定精度・較正精度を向上する。これにより、広視野ミリ波偏光観測の広視野化および広角サイドローブの決定精度・偏光角の高精度化が実現される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
広視野ミリ波望遠鏡の時間領域解析法の原理実証に成功したことにより、実験研究は順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
広視野ミリ波望遠鏡の時間領域解析法により広角サイドローブへの迷光の寄与を識別する。 本研究はミリ波広視野望遠鏡に混入する迷光を光線の到達時間差にて識別・削減する時間領域解析という新しい次元の解析手法に挑戦する。これにより、宇宙インフレーションエネルギー測定や宇宙複屈折の測定、さらには、初期宇宙の化学ポテンシャルの測定など初期宇宙観測の革新につなげる。電場ベクトルを広帯域 (165-195GHz, df = 30MHz)にて測定し、それをフーリエ変換すると時間分解能0.1 ns(光路長3cm)の時間領域解析が可能となっている。より高精度な時間分解能を達成するために、測定の広帯域化を行う。フィードホーンを含めて、スペクトルレスポンスの特性を理解し、その平坦化に向けた方策を検討する。 さらに、電磁界シミュレーションと組み合わせることにより、広視野化の障害となる迷光を識別し、サイドローブの測定精度・較正精度を向上する。
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