研究課題
挑戦的研究(開拓)
プランク衛星の宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の観測により、ΛCDM宇宙論の6パラメータが誤差数%で決められた。その系統誤差の主要な成分は、望遠鏡の迷光が天の川銀河の輻射を拾うことである。本研究はミリ波広視野望遠鏡に混入する迷光を光線の到達時間差にて識別・削減する時間領域解析という新しい次元の解析手法に挑戦する。これにより、宇宙インフレーションエネルギー測定や宇宙複屈折の測定、さらには、初期宇宙の化学ポテンシャルの測定など初期宇宙観測の革新につなげる。ミリ波望遠鏡のアンテナパターンを時間領域解析により、迷光を識別することにより、サイドローブの測定精度・較正精度を向上させる。