研究課題
挑戦的研究(開拓)
有機化合物の安定同位体比の解析は,地球生命科学分野の様々な研究で広く用いられ,これまでに膨大な研究成果をもたらしてきた。しかしながら,本解析法は,測定法が開発されてから約30年が経った現在においても,適応できる有機化合物の種類が極めて少ないという欠点を持つ。それは,アミノ酸,糖,核酸塩基などの多くの主要な有機化合物で「同位体比の測定を行うために必要な誘導体化に伴い,同位体比の人為的改変が起きてしまう」という課題が未だに解決できていないためである。そこで本研究では,「誘導体基の交換反応」という新しいアイデアを導入し,この長年の課題を抜本的に解決する革新的技術の開発にチャレンジする。