研究課題/領域番号 |
23K17333
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土屋 武司 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50358462)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2026年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2025年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2024年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 航空機設計 / 飛行制御 / 無人航空機 |
研究開始時の研究の概要 |
21世紀のエアモビリティには効率性、安全性、利便性に関するブレイクスルーが求められている。そのために、航空機設計に生物・鳥を模倣することを考え、表面(皮膚)で空気の流れを感じ、形を自在に変形させながら飛行する生物の鳥のような航空機を創造する。航空機の機体表面を流れる空気の圧力を面で計測する圧力アレイセンサーシステムと、そこから得られた情報と飛行状態に合わせて形状が最適に変化するモーフィング機能をもつ航空機を設計する。そしてそれを無人航空機の飛行によって実証する。実飛行という誰の目にも見える形で、21世紀の新しいエアモビリティを提示し、航空工学にパラダイムシフトを起こす。
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研究実績の概要 |
本研究は、現在より一層の効率性、安全性、利便性が求められる将来航空機に対し、生物・鳥から知見を得た新しい航空機の在り方を創造することを目的とする。表面で空気の流れを感じ、形を自在に変形させながら飛行する生物の鳥のような航空機を目指し、航空機の機体表面を流れる空気の圧力を面で計測する圧力アレイセンサーシステムと、そこから得られた情報と飛行状態に合わせて形状が最適に変化するモーフィング機能をもつ航空機を設計する。本年度は以下の成果が得られた。 ① 「圧力アレイセンサーシステムの開発」 小型無人航空機の主翼に埋め込む圧力アレイセンサーシステムの設計・製作を行った。小型圧力センサの選定、それらを主翼のどの位置に配置すると飛行状態を把握できるのかの検討、センサデータを同期して計測・記録する回路の設計と製作、また実際の無人機主翼へ埋め込みを行った。これを風洞試験によって検証を行い、主翼表面の空気流れが期待されたように計測できることをできた。 ② 「モーフィング機構の検討」 主翼のキャンバー、捩じれ、上反角、後退角、プロペラ形状が変形可能なモーフィング機構と機体の検討を行った。構造の製造にAdditive Manufacturing(3Dプリンタ)を用いたラティス構造とすること検討した。これを主翼構造に採用することで軽量かつ荷重によって所望の変形量が得られることを確認した。また、この構造をプロペラに適用し、風洞試験によって効果を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時に挙げた圧力アレイセンサーシステムの開発、モーフィング機構の開発の研究計画に沿って、おおむね進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
圧力アレイセンサーシステムの開発については、風洞試験を完了しているため、早期に小型無人航空機の飛行実験を実施し、飛行環境下での実証を行う。モーフィング機構の検討については、主翼を変形させる機構を埋め込んだモデルを作り、風洞試験、小型無人航空機の飛行試験と確実に進めていく。また、モーフィング機構と圧力アレイセンサーシステムの両方を埋め込んだ構造の検討も開始する。 風洞試験設備、無人航空機の実験環境を十分に活用し、研究を推進していく。
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