研究課題
挑戦的研究(開拓)
硝酸は化成品合成に不可欠な試薬であるため、空気中の窒素ガスから硝酸を直接合成できれば、既存技術を革新する新技術となる。本研究では、半導体の表面欠陥に生成する「エンドパーオキシド活性酸素種」の特異な窒素ガス酸化活性にもとづき、空気と水から常温・常圧下で硝酸を合成する新反応に挑戦する。活性酸素種を高効率に生成させる表面欠陥の形状の同定、欠陥形成技術の開拓にもとづく可視光応答化、ならびに表面欠陥近傍への酸化活性点の導入などの機能集積を通して課題達成に取り組む。これらの研究を通して、高難度反応を太陽光エネルギーにより駆動するクリーン物質変換を実現し、常温窒素固定の触媒化学を開拓する。