研究課題
挑戦的研究(開拓)
本研究では,これまで細胞内で用いられてこなかった,最小エネルギー円錐交差(MECI)によりイオン性の化学種を生じることなく失活する非分子ローター型の骨格を基本とした粘度応答性プローブ分子の開発に挑戦する。具体的には,非ローター型の構造を持ちながら凝集誘起発光特性が報告されている,9,10-ジアミノアントラセンに着目した。この分子は,光励起状態において,最小エネルギー円錐交差により無輻射失活する過程で,非平面的なコンフォーションを経由することが知られている。これを骨格として用い,応答性を制御する部位,環境への親和性を制御する部位,をそれぞれ導入することで,細胞内で適用可能な分子を開発する。