研究課題/領域番号 |
23K17381
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
新屋 良治 明治大学, 農学部, 専任准教授 (30802798)
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研究分担者 |
神崎 菜摘 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70435585)
菊地 泰生 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (20353659)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2026年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2025年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2024年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2023年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 線虫 / パーティクルガン / 胎生 / 進化 / 極限環境 / 適応 |
研究開始時の研究の概要 |
動物の繁殖形態は卵生から卵胎生を経て胎生へと漸次的に進化し、哺乳類以外にも胎生の繁殖形態が異なる系統群から独立に出現している。胎生形質の獲得は、子の保護という点で利点があると考えられる一方で、産仔数の減少や母親のエネルギーコストというトレ ードオフが予想される。また、その棲息環境が胎生形質獲得の進化的な駆動力となることが示唆されているが、現時点でこれらの予測・仮説を実験的に証明し得る実験系が存在していないため、胎生の分子機構やその生態的意義、進化的駆動力の本質的理解には至っていない。本研究では、極限環境湖において発見した胎生線虫種を用い、胎生動物出現に関する普遍的原理を見出すことを目指す。
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研究実績の概要 |
本課題研究では、高濃度ヒ素環境に適応し、胎生の繁殖様式を有する線虫を極限環境適応のモデル生物と位置づけ、線虫ヒ素耐性機構と胎生の繁殖様式の進化プロセスの解明に取り組む。2023年度はT. tufaeにおける形質転換体技術の確立、T. tufaeの生活環の解明、ゲノム解析に取り組んだ。線虫の形質転換体取得のためには一般的に、プラスミドベクターを生殖巣にマイクロインジェクションする方法と、プラスミドベクターを金粒子にコーテイングし、パーティクルガン法によって打ち込む方法が利用される。本研究では、パーティクルガン法を利用したT. tufae形質転換体の取得を試みた。パーティクルガン法によるT. tufaeの形質転換を試みた結果、現時点でF1からF4世代まで、安定して咽頭においてGFPを発現するラインを取得することに成功した。F1世代においては多くの個体が咽頭付近でGFPを発現した一方で、その多くがF2世代ではGFPの発現が見られなくなった。これらの個体においては射撃したプラスミドが染色体外で維持されており、その後脱落したと考えられる。F4世代において安定してGFPを発現したラインに関してはプラスミド配列がゲノム中に組み込まれた可能性が高い。次にT. tufaeの生活環を明らかにするために、出産直後の幼虫を観察した結果、出産食後の個体は耐久型幼虫もしくは、雌雄のL3幼虫であった。また、耐久型幼虫を大腸菌培地で培養した結果、すべての個体が雌雄同体成虫へと成長することが明らかになった。ゲノム解析に関してはアセンブルを取得し、現在gene annotationを実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初想定していたゲノム解析に加えて、形質転換体技術の開発に成功したことは今後の研究の発展を考えると大きな価値があると考えている。その他の計画に関しても概ね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
ゲノム解析終了まであとわずかの状況にあり、ゲノム解析の完了後、T. tufae子宮内液のプロテオーム解析に着手する。
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