研究課題
挑戦的研究(開拓)
環境変化に対する個体群や種の適応性や生態系の回復過程を理解・予測するためには,温度順応などの生理学的応答と生息地の移動などの生態学的応答の両者を把握することが必要不可欠である.本研究の目的は,海洋生物の野外代謝速度について骨・血液・筋肉の炭素酸素安定同位体比分析により様々な時間解像度で測定する手法を開発することである.本手法により,生態学・生理学の最も重要なパラメータの一つである「生物の代謝速度」について自然状態かつ個体レベルで,直近数日間(筋肉水酸素同位体比)及び数ヶ月解像度で生活史を通した履歴(骨炭酸基炭素同位体比)が推定可能になると期待できる.