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超高解像度画像解析によるエクソソームの標的細胞内の情報リプログラミング機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K17397
研究種目

挑戦的研究(開拓)

配分区分基金
審査区分 中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

山本 雄介  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (60768117)

研究分担者 宮本 崇史  筑波大学, 医学医療系, 助教 (50740346)
増田 正人  東洋大学, 総合情報学部, 准教授 (60708543)
研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2026年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2025年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2024年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
キーワードエクソソーム / ライブセルイメージング / 分泌機構
研究開始時の研究の概要

標的細胞に取り込まれたエクソソームが、どのような挙動を示すことで情報伝達を達成しているのかは、未だ解明されていない。従って、取り込まれたエクソソームの動態と内容物が標的細胞内に与える影響との関係性を詳細に紐付けることが求められている。申請者らは、長期生細胞観察用の外部アポダイズド位相差顕微鏡法によるラベルフリーイメージングで、エクソソームの高速かつ長期連続撮影を行い、その挙動を詳細に追跡することにした。これにより、これまで誰も知り得なかった『標的細胞内におけるエクソソームの挙動』と、エクソソームが『いつ・どこで・どのようにして標的細胞内の情報を伝達するのか』を理解することを目的とする。

研究実績の概要

正常細胞ならびにがん細胞の培養上清からエクソソームを回収し、それらを添加した受け手の細胞内でのエクソソームの軌跡・動態を解析する。それらの定量的なデータを蓄積し解析することを基盤技術とする。実際には、様々な種類のがん細胞や培養環境の異なる細胞から超遠心法によって回収したエクソソームをExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kitで染色したあとに、異なる組織由来の細胞株に添加することで、その動態を外部アポダイズド位相差顕微鏡法(ExAPC)と蛍光顕微鏡法によるTime-lapse imagingで解析する。予備検討ならびに本年度の解析によって、ExAPCによって、蛍光ラベルをせずに生細胞においてエクソソームと推測される小胞の動きを確認できている。蛍光ラベルしたエクソソームの添加実験を行うことで追加確認を行う。撮影はエクソソームの追跡が可能な1~50 frame per second (FPS)で行い、エクソソームの標的細胞内における動態を詳細な空間情報に基づいて解析し、データの蓄積を進めている。また、ヒト間葉系幹細胞や、乳がん細胞株MCF7のエクソソームを超遠心法で単離し、small RNA-seq解析によって内包されているマイクロRNAプロファイルの作成を行った。さらに、エクソソームの分泌量を遺伝子操作によって制御する方法の開発の成功しており、エクソソームの分泌量が低下した細胞と分泌量が増加している細胞を作製した。これらの遺伝子操作を行った細胞を用いて、エクソソームの追跡を行うことで、エクソソームの量が細胞内でのエクソソームの動態に与える影響を解析する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の検討では、ExAPCによって、蛍光ラベルをせずに生細胞においてエクソソームと推測される小胞の動きを確認できている。蛍光ラベルしたエクソソームの添加実験を行うことで追加確認を行う。撮影はエクソソームの追跡が可能な1~50 frame per second (FPS)で行い、エクソソームの標的細胞内における動態を詳細な空間情報に基づいて解析し、データの蓄積を進めている。添加予定のエクソソームの内包物の解析も進めており、血清を無添加の状態で培養したヒト間葉系幹細胞ならびに、乳がん細胞株であるMCF7細胞から超遠心法によって回収したエクソソームのマイクロRNAの発現データを取得した。さらに、今後の画像解析で使用するエクソソーム分泌量を人工的に増加されたMCF7細胞と減少させたMCF7細胞の樹立に成功している。

今後の研究の推進方策

本年度作成したエクソソーム分泌量を人工的に増加・減少させたMCF7細胞と親株のMCF7細胞を用いて、ExAPCならびに蛍光顕微鏡法によるTime-lapse imaging解析を行う。それによって、細胞内でのエクソソームの軌跡を明らかにする。細胞の種類や条件を変えてデータを蓄積していく。さらに、エクソソームの内包物のデータも併せて取得していき、エクソソームの動態データと内包物のデータを併せて取得する。

報告書

(2件)
  • 2023 審査結果の所見   実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] PSAT1の発現亢進による細胞外小胞を介したがん転移促進機構2023

    • 著者名/発表者名
      山元 智史, 中山 淳, 山本 雄介, 落谷 孝広
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 卵巣癌における新規治療法としての脂肪由来間葉系幹細胞エクソソームの可能性2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木 公基, 横井 暁, 宇野 枢, 吉田 康将, 稲見 恵理, 北川 雅美, 鈴木 一弘, 長尾 有佳里, 山本 雄介, 梶山 広明
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 多発性骨髄腫における細胞外小胞を介した治療抵抗性獲得のメカニズム2023

    • 著者名/発表者名
      山本雄介
    • 学会等名
      日本血液学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] がん選択的エクソソーム放出による転移制御メカニズムの解明2023

    • 著者名/発表者名
      山本雄介
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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