研究課題
挑戦的研究(開拓)
死後経過時間/死亡時刻の判定は,重要な鑑定事項であるにも関わらず,その判定法は,未だに死体現象に基づく,古典的な手法に頼っているのが現状で,客観性・正確性に乏しく,新たな死後の経過時間/死亡時刻の判定法の確立が切望されている.哺乳類のあらゆる細胞に24時間周期のサーカディアンリズム持つ時計遺伝子やその標的遺伝子並びにmicroRNA(miRNA)が存在する.そこで本研究では,各遺伝子のサーカディアンリズムを応用して死後経過時間/死亡時刻の判定方法を確立することを目的とするものである.分子レベルでの死後経過時間/死亡時刻の判定が可能となれば,法医診断学の歴史的進歩につながることは間違いない.