| 研究課題/領域番号 |
23K17500
|
| 研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分2:文学、言語学およびその関連分野
|
| 研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
守岡 知彦 国文学研究資料館, 研究部, 特任准教授 (40324701)
|
| 研究分担者 |
永崎 研宣 一般財団法人人文情報学研究所, 人文情報学研究部門, 主席研究員 (30343429)
高田 智和 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (90415612)
池田 証壽 北海道大学, 文学研究院, 名誉教授 (20176093)
劉 冠偉 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (70910917)
|
| 研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
| キーワード | 漢字字体 / 古字書 / 文字オントロジー / データセット保存 / 分権的Web技術 / 古辞書 / 分権的 Web 技術 |
| 研究開始時の研究の概要 |
漢字研究にとって重要なデータベースである「漢字字体規範史データセット」(HNG), 「平安時代漢字字書総合データベース」(HDIC), CHISE を中心に漢字関連データセットの長期維持のための研究を行う。HNG/HDICは開発を主導した研究者が退職しているため、現在のWeb技術の制約もあり、その長期維持には課題を抱えているといえる。このため、IPFS等の内容IDベースの次世代Web技術の適用可能性について検討する。また、データセットの維持に加えその利用可能性の向上のためのデータセット間の統合のための研究や HNG/HDICの統合基盤となっているCHISEの次世代基盤の開発も行う。
|
| 研究実績の概要 |
Common Lisp版CHISE(CL-CHISE)とその基盤となるグラフストレージCL-Concordの開発を行い、その成果を「Common Lispを用いたCHISEの再実装の試み」(IPSJ-CH-135)と「Common Lisp版CHISE実装について」(東洋学へのコンピュータ利用第38回研究セミナー)で発表した。なお、CL-ConcordはCommon LispのライブラリマネージャーQuicklispに収録された。分権化関係では「漢字情報サービスの分権的構成のための要件について」(じんもんこん2024)を発表した。古字書関連では、池田証寿「『類聚名義抄』の和訓と『日本国語大辞典」(『訓点語と訓点資料』第一五三輯、訓点語学会)、劉冠偉「HDIC Viewerの再開発:日本古辞書ポータルサイトの構築に向けて」 (じんもんこん2024)と、9月に中国の清華大学で開催されたシンポジウム「字典・詞典の研究―回顧と展望―」において池田証寿「日本辞書史研究の回顧―平安時代を中心に―」と劉冠偉「古辞書Web研究資源横断検索のためのメタデータ設計」を発表した。また、国文研蔵和刻本康煕字典(BID:200014683) を対象に掲出字半自動切り出しと漢籍リポジトリKR1j0048を利用した本文校正を試み、その成果を https://gitlab.nijl.ac.jp/kojisho/kangxi に蓄積するとともに、CHISE 文字オントロジーへの統合実験も開始した。また、漢字構造情報の自動認識に関して、劉冠偉「漢字字形データベースGlyphWikiによって漢字構造情報を生成する試み」(東洋学へのコンピュータ利用 第38回研究セミナー) という発表を行なった。また、本年度もHNGデータセット保存会第6回総会および研究集会を開催しユーザーコミュニティーとの意見交換を行なった。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
IPFS/IPLDを用いたCHISE文字オントロジーの分権的構成のための要件整理を進めるとともにCL-Concord/CL-CHISEにおける試験実装を進めている。Blueskyやその分散型SNS用プロトコルATProtoの急成長に伴い、その要素技術としてIPLDのサブセットであるDASL(Data-Addressed Structures & Links)の標準化が行われ、エコシステムの成長が見込まれ、現在進めているCL-ConcordにおけるIPLDサポートも従来よりも可用性が高まってきたと考えられる。2024年度には国文研内に外部公開可能なサーバーの設置と増強を行い、Web サイト https://chise.nijl.ac.jp/ と Git ホスティングサービス https://gitlab.nijl.ac.jp/ の公開を行うとともに、IPFS ゲートウェイ https://ipfs.nijl.ac.jp/{ipfs|ipns}/ の公開を行うことができた(例:https://ipfs.nijl.ac.jp/ipns/ids-find.chise.org/index.ja.html)。 古字書の注文データの構造化やその背景となる理論研究および実装についても順調に進んでいる。 また、ユーザーコミュニティの構築・連携強化に関しては、HNG公開20周年記念連続研究集会「字体史研究と文字情報データベース」(第1回)および漢字字体規範史データセット保存会第6回総会を開催し、意見交換を行なった。
|
| 今後の研究の推進方策 |
CL-Concord/CL-CHISEにおけるIPFSを用いた文字オントロジーの分権化実装を進め、国文研と京大人文研に設置したゲートウェイサーバーによる複数拠点でのAPIサービスを実現する。また、引き続き、歴史的漢字字体や古字書の注文データに関する分析や形式化を進め、CHISE/HNG/HDICの連携を進めるとともに、新たな資料の取り込みを試験的に実施し、手法の一般化を検討する。また、CL-Concord/CL-CHISEベースの新しいバックエンドに対応したフロントエンド実現に努める。
|