研究課題/領域番号 |
23K17524
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀 和明 東北大学, 理学研究科, 教授 (70373074)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 谷底平野 / 洪水 / 河川狭窄部 / 流域治水 |
研究開始時の研究の概要 |
洪水や水害の頻発化・広域化・激甚化は世界的な問題として注目されている。日本でも想定最大規模の降雨(1000年に1 回程度)によって洪水が発生した際の浸水想定区域図が公表されるようになった。一部の谷底平野では、低地のみでなく、段丘上でも大きな浸水深となることが予測されているが、こうした巨大洪水が観測記録以前に発生していたかについてはほとんど検証されていない。谷底平野の堆積物は、河床に堆積した砂礫層とそれを被覆する泥層で構成されることが多い。後者は浸水にともなって堆積してきたと考えられる。本研究ではこの泥質堆積物に着目し、地形分類や堆積物分析にもとづいて長期間の洪水・浸水履歴の解明を試みる。
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研究実績の概要 |
洪水や水害の頻発化・広域化・激甚化は世界的な問題として注目されており、国内でも想定最大規模の降雨によって洪水が発生した際の浸水想定区域図が公表されるようになった。一部の谷底平野においては、低地のみでなく、段丘上でも大きな浸水深となることが予測されているが、こうした巨大洪水が観測記録以前に発生していたかについてはほとんど検証されていない。本研究では谷底平野に分布する泥質堆積物に着目し、地形分類や堆積物分析にもとづいて長期間の洪水・浸水履歴の解明を試みる。 今年度は、調査対象として雄物川下流の狭窄部に分布する氾濫原を取り上げることとし、地理院地図(空中写真や陰影起伏図)や旧版地形図を利用して地形の特徴を明らかにした。対象地域では段丘面の下位に分布する氾濫原が、高さの異なる二つの地形面に区分できることがわかった。また、それぞれの地形面には屈曲した形状を持つ旧河道が認められ、それらの一部は水域として残されている。とくに下位の地形面では流路の移動を示唆するような地形形態もみられた。これらの特徴は現地調査においても確認することができた。 国土地盤情報検索サイトなどで公開されている土質柱状図を収集し、柱状図解析ソフトを用いて浅層地下地質について予察的な検討を進めた。対象地域内の上流側では泥質堆積物の層厚が5 m程度以下で、その下位に礫層が分布している。また、泥質堆積物の厚さは、下流側に向かって増加する傾向にあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
雄物川下流の狭窄部にみられる氾濫原の地形的特徴を把握することができた。また、土質柱状図の解析から、泥質堆積物の分布傾向を明らかにすることができた。ボーリング調査については、掘削地点を慎重に決定する必要があることが分かったため、R6年度以降に実施する。
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今後の研究の推進方策 |
高さの異なる氾濫原それぞれにおいて、ハンドオーガおよび機械ボーリングによって堆積物を採取する。機械ボーリングは専門の業者に依頼して実施する。採取した堆積物について、層相解析や粒度分析をおこない、深度方向および側方・上下流方向への堆積物の変化を明らかにする。また、泥質堆積物に含まれる有機物の放射性炭素年代を多数測定し、堆積物の堆積時期や堆積速度を詳細に決めていく。とくに砂礫層直上の年代を求めることで河床から離水する時期、また、最上部付近の年代を求めることで洪水による浸水をどのくらいの時期まで受けていたかを明らかにする。
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