研究課題
挑戦的研究(萌芽)
1873年ノルウェー人医師ハンセンにより、らい菌が発見されるまでハンセン病患者は、その病状から皮膚の脱落、容貌の変化から人々から忌み嫌われ、迫害を受けてきた歴史がある。ハンセン病の原因が細菌とわかり、治療薬が見つかっても患者の隔離政策がとられた。こうしたなか、2021年3月、岡山県の国立療養所長島愛生園で患者の解剖録が見つかった。ハンセン病患者が亡くなってからも解剖されなければならなかった理由を医学的所見から探る研究はない。本研究は解剖録やカルテを基に、我が国のハンセン病隔離政策の意味や戦後の治療薬が見つかった後も遺体の解剖が続いた理由などを探り、隔離政策や優生思想から人権問題を追求する。