研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究は、行動科学の知見を用いて主権国家に対する国際条約の履行確保手段のあり方を研究する。具体的には、ナッジ理論の考え方を国際条約の履行確保手段に応用し、いかにして主権国家に国際条約を履行させるか、その方策を国際公共政策として探究する。行政法や労働法の分野においては、一国内における公共政策や望ましい社会政策のためにナッジ理論を用いて法政策のあり方の研究が進められている。本研究ではこれを国際公共政策の問題として応用し、国際社会の共通利益を念頭においた多数国間条約の履行確保を主権国家に促す手法としてナッジ理論を研究し、国際法学の分析枠組みに導入して検討を行うものである。