研究課題/領域番号 |
23K17541
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分5:法学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
八並 廉 九州大学, 法学研究院, 准教授 (20735518)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 文化財 / 文化遺産 / 国際私法 / 国際取引法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、文化財の国際的移動の規制という課題を国際私法的観点から検討するにあたり、データ分析の活用を図る。そのために、一方では、欧州・米国・日本における関連裁判例、ユネスコで進行中の文化財返還交渉事例、及び関連する統計データを収集する。そして他方では、文化財の国際的移動の規制を検討するのに有用な数理モデルの発展に取り組む。これらの作業を通じて、国際的文化財取引の規制に対する提言を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、文化財の国際的移動の規制を国際関係法学の観点から検討するものである。令和5年度の研究活動においては、ユネスコやインターポールが公表する文化財取引に関連する統計情報の内容を検討した他、国際私法・国際取引法的な観点からの論点の特定を進めた。 そして、令和5年度中は、国際シンポジウムにおける報告(Ren Yatsunami, “AI Ethics in the Choice of Law Process,” the 4th SNU-KYUSHU Joint Symposium, September 2024)、並びに、国内研究会における報告(八並廉「埋蔵文化財をめぐる国際的取引規制」第19回アジア埋蔵文化財研究センター研究会:令和5年10月、及び、八並廉「元地回収船荷証券の裏面約款中の管轄合意条項」渉外判例研究会:令和6年3月)を通じて、成果の一部を公表した。また、それらの報告を基に、アウトリーチ活動の一環として、ニュースレター記事においても本研究課題の意義と進捗を紹介した(八並廉「文化財の輸出入規制:制度間のシナジーについて」九州大学アジア埋蔵文化財研究センター・ニュースレター22号:2023年12月)。 また、令和5年度中に論文の投稿や国際学会における報告に応募していたことで、次年度における執筆や報告が予定されているため、準備を進めている。例えば、アジア法律協会(ASLI)主催のthe 21st ASLI Annual Conference(2024年5月)における報告が予定されている他、ユネスコにおけるICPRCP(文化財原保有国返還促進政府間委員会)第24回会合(2024年5月)の専門家フォーラムの報告者の一人としても選出されており、これらを通じても本研究の成果公表を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の計画に基づき、ユネスコが公表する情報を中心に統計情報を収集しており、また、その検討結果の一部を国際学会や国内研究会において公表しているため。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度に学会や研究会で報告した内容を基礎とする論文を国際学術雑誌に投稿する予定である。 また、アジア法律協会(ASLI)のthe 21st ASLI Annual Conference(2024年5月)、及び、ユネスコのICPRCP(文化財原保有国返還促進政府間委員会)第24回会合(2024年5月)専門家フォーラムにおける報告を通じて、外部からのコメントや批判を仰ぎ、さらなる進捗に繋げたい。
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