研究課題/領域番号 |
23K17551
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中西 航 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (70735456)
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研究分担者 |
山口 裕通 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (10786031)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ランダム行列 / 高解像度データ |
研究開始時の研究の概要 |
時空間的に高解像度な行列データから,微小だが有意な情報を抽出し,社会経済分析で活用するための手法構築を行う.社会経済を表す高解像度データには,特有の分析上の課題がある.それは,行列の多くの要素の値は微小で,なんらかの施策実施前後の変化もまた微小なことである.施策により社会空間において変化が生じても,データをただ眺める・差分を取るなどの基礎的操作では施策の影響か否かを判断できない.そこで,ランダム行列理論とよばれる統計理論を導入し,この問題の解決を試みる.社会経済分析において必要な情報抽出を明確化しつつ,ランダム行列の背後に想定する確率分布の設計を行い,多種多様なデータに適した手法構築を行う.
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研究実績の概要 |
本研究は,時空間的に高解像度な行列データから,微小だが有意な情報を抽出し,社会経済分析において活用するための手法構築を目的とする.高解像度データをそのまま分析に用いるには特有の難点がある.それは,行列のほとんどの要素の値は微小で,微小期間経過後や施策実施前後の変化等もまた微小なことである.ゆえに,仮に施策によりデータに有意な変化,たとえば居住地や土地利用の変化が生じても,データをただ眺める・差分を取るなどの基礎的操作だけでは情報をノイズと峻別できない.そこで本研究では,ランダム行列理論を導入し,実データと理論との固有値分布の比較から有意な情報を判定することを試みる.そのために,データ活用の網羅的なレ ビューを行い,社会経済分析において必要な情報抽出を明確化するとともに,ランダム行列の背後に想定する確率分布の設計を行い,多種多様なデータに適した手法構築を行う.目的達成のために,以下の2つのテーマを設定し,各年次で研究を進めることとしている.2023年度は以下を実施した. (テーマa)データ活用の網羅的なレビューを行い,社会経済分析において必要な情報抽出を明確化する.行列データの活用実態を高解像度化の観点から網羅的にレビューし,類型・体系化した.具体的には,人口分布,経済センサス,商業動態統計調査,家計調査,土地利用面積,公共団体の費目別予算について整理した. (テーマb)ランダム行列の背後に想定する確率分布の設計を行い,多種多様なデータに適した手法構築を行う.申請者らの従来研究を活かし,人流データにおけるモデル構築を開始した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2つのテーマとも当初計画通りに進んでおり,特に大きな困難等は発生していないため.
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今後の研究の推進方策 |
テーマaについては,引き続き整理を進めるとともに,微小かつ有意な情報抽出の意義を明確化する. テーマbについては,テーマaの成果を順次反映して,新規データにおいてもモデル構築を行っていく.
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