研究課題/領域番号 |
23K17609
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
中野 聡子 (金澤聡子) 群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (20359665)
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研究分担者 |
浅田 裕子 昭和女子大学, グローバルビジネス学部, 准教授 (10735476)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | CEFR / 日本手話 / 到達基準 / 第二言語習得理論 |
研究開始時の研究の概要 |
ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)の手話版である「職業を目的とした手話能力の欧州基準」をプロトタイプとして,日本手話到達基準「JSLスタンダード」を策定し,さらにJSLスタンダードによるカリキュラム開発のモデルを示して広く活用されるための基盤を構築する。 これによって,国内の手話教育・手話通訳者養成,手話能力試験,手話通訳者資格認定試験のあり方を変え,また個別言語の違いを超えて,L2手話習得過程やその特徴に関する国際的な研究の発展に寄与することができる。
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研究実績の概要 |
本研究は、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)の日本手話版、CEFR-JSLを策定し、これに基づいたカリキュラム開発のモデルを示して広く活用されるための基盤を構築することが目的である。 初年度である2023年度は、「CEFRの手話言語への適用に向けた動向とその成果」、「ヨーロッパ各国のCEFR準拠の状況」について文献研究を行い、CEFR-JSLの開発に向けて、以下6点の方針をまとめた。(1),日本手話教育そのものの質の低さ,日本手話教師養成プログラムの未整備等の現状を考慮し、日本手話教師、カリキュラム開発者、日本手話及び手話通訳の評価機関の関係者を主な利用ターゲットとする、(2)日本手話学習の動機の多くは専門職としての必要性であることから、専門職を目的とする手話言語能力を想定して策定する、(3)日本手話学習者の熟達度の過程や個人差の実態を把握して,Pre-A1 の設定も検討する、(4)能力記述文では日本手話と日本語の文化的な相違を反映させる、(5)日本手話学習者の大半は音声日本語母語話者であることから、CEFRの複言語主義に関する能力記述文は除外する、(6)教育現場で活用しやすくするために、買いものや病院など,実際の言語使用の場面に即した能力記述文を意識し、学習者も教育者もイメージをつかみやすく、日本手話の能力の到達レベルが明瞭になるようにする。 また、CEFR-CV(2020)とチェコ手話の参照枠に基づいて、CEFR-JSLにおけるカテゴリーの試案作成に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヨーロッパ諸国の手話言語のCEFR準拠の状況について、参照枠の具体的なカテゴリー・スケール・能力記述文に関する情報が得られにくく、文献調査で難航した。 また、CEFR-CVの分量も多く、マンパワー不足であった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度前半は、CEFR-CV(2020)とチェコ手話の参照枠に基づいて、CEFR-JSLにおけるカテゴリー・スケール・能力記述文の作成に取り組み、後半からは検証を開始する予定である。マンパワー不足に鑑み、2024年度から研究分担者として、藤田元(上智大学)を追加する。
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