研究課題/領域番号 |
23K17621
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
工藤 孔梨子 九州大学, 大学病院, 講師 (50644796)
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研究分担者 |
秋田 直繁 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (10708415)
平井 康之 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (10336084)
上田 真太郎 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (10823445)
森山 智彦 九州大学, 大学病院, 准教授 (20452758)
木村 拓也 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (40452304)
松隈 浩之 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (60372760)
清水 周次 九州大学, アジア・オセアニア研究教育機構, 特任教授 (70274454)
大賀 哲 九州大学, 法学研究院, 准教授 (90445718)
富松 俊太 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (00908684)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 課題解決型学習 / 創造性 / プロトタイピング / デザイン思考 / 医療 |
研究開始時の研究の概要 |
デザインは臨床現場に問題解決をもたらし医療の質を飛躍的に向上させるが、医療とデザインの人材が継続的に医療課題に取り組む体制は普及していない。教育機関において両学術分野は離れており、両分野を融合させた教育プログラムは限られその効果は不明である。そこで本研究では医療とデザインの大学院生・若手研究者・スタッフを対象とした臨床現場における課題解決型教育プログラムを開発、実証する。創造性、社会課題解決、デザインに関するスキルとモチベーションを向上させる教育手法を開発し、医療の質の向上に貢献すると期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では医療とデザインの大学院生・若手研究者・スタッフを対象とした臨床現場における課題解決型教育プログラムを開発、実証する。 本年度は、分担者間でプログラムを計画し倫理審査を受審(九大芸研第60号536)後、芸術工学研究院向けのプロジェクト講義(週1、180分、通年)で実施した。評価はアイデアの質と学生の教育効果により計測することとし、アイデアは医療分野におけるデザイン思考の適応事例を参考に効果性、新規性、実現可能性の観点を設定した。教育効果は既存のデザイン思考による教育事例を参考に、医療分野でのデザインスキル、マインドやモチベーションの項目を整理し、BlizzardらのDesign thinking traitsの評価項目も加えた。小児外科と保健学科と連携し、「小児外科の待合環境の課題」「バングラデシュ農村地帯における妊婦検診の課題」の2つのテーマについて取り組んだ。小児外科のテーマはパーティション及びアプリが提案され、学生が学会発表し、修士研究としても進めている。バングラデシュ妊婦検診については学生4名を帯同し現地調査し、ロードマップ及びアプリを提案し、それぞれ学会発表し現地にて実証中である。受講者11名からは同意書を取得しアンケートを実施した。 また、医療・デザイン教育に関する調査を行った。8月には医学教育学会に参加し専門家と議論したことで、来年より本授業を医学部で実施できることとなった。医学教育におけるデザイン思考の活用について文献レビューを行い、次の日本医学教育学会でその結果を投稿予定である。また、10月には岡山大学が実施している医師向けのアート教育プログラムに参加した。また、1月には医療イラストレーションの研究者と議論し、医療イラストレーションの研修開発や評価指標の開発研究について議論中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度予定していたプログラム開発及び調査、到達目標・評価指標の開発が完了し、来年度以降実施する実証も一部進んでいる。また医療・デザインをつなげた教育において関係する専門家と交流ができたことで、想定外であった医学部でのカリキュラムの実施も来年度から可能となった。新たな研究テーマも議論中である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本年度開発した到達目標・評価指標に沿ったプログラムの実施及び実証を予定している。さらに、受講者への教育効果を測るためインタビュー及び質的・量的分析を予定している。
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