研究課題/領域番号 |
23K17622
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
熊崎 博一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (70445336)
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研究分担者 |
吉川 雄一郎 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (60418530)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / ロボット / 自己意思決定 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)児の多くは、ロボットの反応に神経質で、ロボット間のコミュニケーションに違和感を持ち、ストレスを感じる。多くのASD児が長時間集中できるように、ロボット間の連携コミュニケーションを改善することが課題として残った。本研究ではすべてのASD児が違和感、ストレスなく、長時間集中して対話可能なマルチロボット連携システムを開発する。以下が目的となる。 課題1) 自己意思決定を促すマルチロボット連携システムの開発 課題2) 課題1)で開発したシステムを用いた自己意思決定への効果評価
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研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorders:ASD)者とヒューマノイドロボットのとの間のインタラクション実験を行った。12~18歳のASD児12名をリクルートした。診断は構造化面接による国際的診断ツールThe Diagnostic Interview for Social and Communication Disorders (DISCO)にて行った。参加者にWISCもしくはWAIS,AS,Liebowitz Social Anxiety Scale(LSAS),Sensory Profileをはじめとした特性把握のための検査を行った。参加者にロボットと10分間のインタラクションしていただいた。尚ロボットはあらかじめ用意したスクリプトに基づいて話をする設定とした。ASD児の分析・支援が専門の研究代表者(児童精神科医)とロボット工学者の研究分担者吉川が、実験中のインタラクションの経時変化を詳細に検討し、CommUの動きと児の反応分析に取り組んだ。それぞれの視点で修正点を分析したうえでロボットの、視線提示において体幹/首/口の向きのどの要素を組み合わせるかを変え、スピードや動きを調整するなど、被験者がロボットと対面する際に違和感を持つことなく対話できるように、自律動作のプログラムを調整した。その後ASD者とロボットの間で再度10分間のインタラクション実験を行った。ロボットの動きに影響するASD者の要因として、感覚過敏や低登録といった感覚特性の違いが示唆された。例えば感覚過敏症状が強い方は、動作が遅いロボットを、感覚過敏症状が弱い方は動作の早いロボットを好むことが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
開発が遅れ十分な対象に実験を行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後もASD者にとって最適なロボットの動作を追求していく。
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