研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、「進路多様校」の多様なエンパワメント実践が生徒の卒業後の生活と意識に及ぼす影響を比較検証した上で、有意義な実践を持続可能にする条件(支援構造)を同定する。具体的には、行政施策や高校組織の実態と当事者の意味世界を十全に把握した上で、各校の文脈に応じて採り得る手立てを提示する。固定観念に縛られず当事者の経験と解釈を基に実践の意義を吟味し、実践や政策の意図を括弧に入れつつ、研究者や教師を含めた大人自身の認識が変えられていく関係性(臨床性)を重視する。あわせて、「進路多様校」が生徒の現実を真ん中に据えながら互いに学び合い協働的関係を構築する「もうひとつの高校づくり」の可能性を探る。